Walt Disney傘下のESPNは、2004年に初めて携帯電話向けのサービスに関する計画を明らかにした。この時、同社はSprintと共同でこのサービスの開発を進めると発表した。
ESPNは独自ブランドの携帯電話(サンヨー製)をBest Buyの700を超える店舗で5日から販売する。また、同サービスの料金は1カ月34ドル99セント(100分間の通話時間を含む)から224ドル99セント(4000分の通話時間を含む)となっている。どのプランでも、ESPNのデータサービスや他のウェブアクセスを追加料金なしで利用できる。
ESPNでは、VerizonのVCastサービスやSprintのテレビ番組配信サービスなど、従来の携帯電話事業者経由でもコンテンツの提供を継続する計画だ。しかしJhaによると、ESPNが自社コンテンツをバンドルしたサービスを独自に展開することにした背景には、既存キャリアの対応が十分でないことに対する不満があったという。
「Verizonでは約6時間おきにコンテンツを更新しているが、これでは常に最新情報を求めるスポーツファンのニーズに応えられない。しかも、目的のコンテンツにたどり着くまでマウスを16回もクリックしなくてはならない」(Jha)
過去数年間に登場したいくつかのテクノロジー企業の存在も、MVNOの増加に拍車をかけている。Visage Mobile、Convergys、Inphonic、Versent Mobile(DBSの一部門)などの各社は、請求システムや顧客対応窓口業務、サービス開始プロセスや流通チャネルを提供しており、これらのサービスを利用すれば、ほぼどの企業でも簡単かつ低コストで独自の携帯電話ビジネスを立ち上げることが可能になっている。
しかし、今日MVNO市場に参入している企業のなかで、長く生き残れるところは多くないかもしれないと専門家らは述べている。これらの企業では、新たにネットワークを構築するために従来の携帯電話事業者が行ってきたような多額の投資は必要でないが、それにしても携帯電話ビジネスは簡単に参入できるものではないという。
またサービス提供のためのバックエンド技術の構築以外にも、いくつか考慮すべきコストがある。たとえば、新規顧客を1人獲得するだけでも、最大400ドルのコストがかかる。さらに、MNVOが携帯電話事業者に支払う回線料もある。
「どのブランドにも薦められるというものではない」とYankee GroupアナリストのMarina Amorosoはいう。「コストの問題のほかにも、これまでに築き上げたブランドを傷付けたくはないという点がある。Nikeのような企業は、すぐに途切れる携帯電話サービスの負担を背負いたいとは思わないかも知れない」(Amoroso)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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