TiVoユーザーに大人気、ジャネット・ジャクソンの「スーパーボウル事件」

Ben Charny (CNET News.com)2004年02月03日 17時43分

 TiVoは、ユーザーがテレビ番組を一時停止したり「巻き戻し」できるデジタルビデオレコーダーシステムだが、このユーザーらは、2月1日(米国時間)に行われたスーパーボウルのハーフタイムショウで起こったポップ界の歌姫、Janet Jacksonの「ファッション上の大失敗」を、何度見ても飽きなかったようだ。

 JacksonとJustin Timberlakeのデュエットの終わりに、Jacksonの片方の胸が露わになってしまったことに対して、スーパーボウルを中継したCBSには、嵐のような抗議の電話が殺到した。この事件の影響は、TiVoでも見られ、2月2日に米TiVoの広報担当者が明らかにしたところによると、このシーンの再生数は最高記録を樹立したという。

 「わが社の視聴率測定チームは、こんなに高い数字を目にしたことがなかった。視聴者反応チャートは、まるで電子心拍曲線のように急上昇した」とTiVoの担当者は述べている。

 TiVoが集計しているデータでは、ある番組のなかで最も人気の高いシーンの再生(巻き戻し)回数は、他のシーンのほぼ2倍程度だという。2003年のMTV Video Music Awardsのなかで、Britney SpearsとMadonnaがキスした悪名高い事件の時もその程度だった。

 これに対し、TiVoユーザーは、JacksonとTimberlakeの事件を、番組の他のシーンより3倍も多く巻き戻した。TiVoの広報担当によると、これは3年前に同社が視聴者反応測定を開始して以来、最もよく再生されたシーンとなったという。この調査結果は、スーパーボウルを視聴したTiVo加入者から2万人を匿名抽出してまとめたもの。

 スーパーボウルを中継したCBSと、ハーフタイムショウを製作したMTVは、ジャクソンらのパフォーマンスのなかに、こうした演出が含まれているとは思いも寄らなかったと述べている。2社ともこの事件について謝罪している。また、当事者の1人であるTimberlakeは、この露出を「ワードローブの誤動作」と読んだ。

 「スーパーボウルのハーフタイムショウの間に起こった、ワードローブの誤動作で、気分を害した視聴者全員に謝りたいと思う」とTimberlakeは声明のなかで述べている。「あれは意図的なものではなく、また残念に思っている」。

 この事件は、CBSとMTVに対する雪崩のような批判とともに、連邦通信委員会(FCC)による調査も引き起こした。

 FCC会長のMichael Powellは、この露出を「品がなく、低俗で、嘆かわしい」と表現した。また、肌の露出は偶然の事件というより「ヤラセ」の疑いがあるとも述べている。

 FCCの品性に関する規則に違反した放送事業者には、数十万ドルの罰金が科されることもあり得る

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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