アマゾン、好調な第3四半期決算を発表--第4四半期の営業利益には懸念も

文:Larry Dignan(ZDNet.com) 翻訳校正:湯本牧子、福岡洋一2010年10月22日 11時07分

 Amazon.comは米国時間10月21日、9月30日締め第3四半期の決算を発表した。事前の予測を上回る結果で、同社は第4四半期の売上高についても予想より良いとの見通しを示した。ただし、第4四半期の営業利益は低い水準にとどまる見込みだ。

 売上高は前年同期の54億5000万ドルから増加して75億6000万ドルとなり、純利益は2億3100万ドル(希薄化後1株あたり51セント)となった(決算報告書)。ウォール街アナリストの予想は、売上高73億6000万ドル、1株あたりの利益48セントだった。

 Amazonはまた、堅調な第4四半期の見通しを示し、売上予測を120億〜133億ドルとした。この予測はかなり幅があるが、ウォール街のアナリストは第4四半期の売上高を123億ドルと予想している。Amazonによる予測範囲の中間値は、アナリストの予想をはるかに上回っている。Amazonはまた、第4四半期の営業利益を3億6000万〜5億6000万ドルと見込んでいると述べた。この見通しは、ウォール街のアナリストが予想する営業利益6億1500万ドルを下回る。

 Amazonの最高財務責任者(CFO)を務めるTom Szkutak氏は決算発表の電話会見で、第4四半期の見通しについて、新たに10カ所のフルフィルメントセンター(物流センター)を開設したことに関連して行った投資の影響を受けていると述べた。同氏はフルフィルメントおよびインフラへの投資は「今後増えていく」として、「当社は引き続き、小売事業とAWS(Amazon Web Services)のインフラ容量を増強していく」と語った。

 Amazonの第3四半期決算に関する数字は、以下の通りだ。

  • Amazonによると、最新版の「Kindle」は旧世代を凌ぎ、これまでで最速の売れ行きを見せているという。
  • 米国の「Kindle Store」では、72万点以上の書籍を扱っている。
  • 北米の売上高は41億3000万ドルで、前年同期比45%増となった。米国外の売上高は34億3000万ドルで、前年同期比32%増だった。
  • メディア関連の世界全体の売上高は33億5000万ドルで、前年同期比14%増だった。エレクトロニクス関連の世界全体の売上高は39億7000万ドルで、前年同期比68%増となった。
  • 第3四半期の粗利益率は23.5%だった。
  • Amazonのネットワークで商品を販売しているユーザーは200万人にのぼる。
  • Amazonの従業員数は第3四半期末の時点で3万1200人だった。
  • 第3四半期には、Amazon Web Servicesのサービスが大部分を占める「その他」の売上高も力強い成長を見せた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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