注目の裁判において米連邦地方裁判所は、Microsoftによる特定の標準必須特許の使用について、Motorolaにあるのは十億ドル単位ではなく百万ドル単位の補償金を得る権利だという決定を下した。
米連邦地方裁判所のJames Robart判事は米国時間4月25日、Microsoftに対して、「Xbox」および同社スマートフォンで使用する無線およびビデオコーディング関連特許の使用料として、年間180万ドルをGoogle傘下のMotorola Mobilityに支払うことを命じる判決を下した。
Motorolaは、H.264ビデオと802.11無線規格の一部である特許に対するWindowsとXboxでの使用料として、40億ドルの支払いをMicrosoftに求めていた。Microsoftは使用料の支払いには前向きであったが、Motorolaが求めていた製品価格の2.25%には難色を示していた。
Robart判事は、その207ページにおよぶ判決文で、具体的なRAND(妥当かつ非差別的な)使用料率に加えて、RAND使用料の幅をこれらポートフォリオについて決定し、「2つ以上の料率がRANDとなることもある」とした。同判事は、Motorolaに対して、0.555セントを各最終製品あたりのH.264関連標準必須特許の使用料として認め、上限としてユニットあたり16.389セントを設定した。
Motorolaの802.11関連標準必須特許ポートフォリオについてRobart判事は、ユニットあたり3.471セントがXbox製品に対する適当な使用料で、同規格を使用する他のMicrosoft製品に対しては下限の0.8セントとした。
Microsoftの副ゼネラルカウンセルであるDavid Howard氏は、「標準規格に貢献している特許技術は皆にとって手頃な料金であるべきということが明確になったということで、今回の決定は消費者にとって良いことだ」と述べた。
米CNETは、Motorolaにコメントを求めたが、本稿執筆時点では得られていない。
今回の裁判は、Microsoftが2010年にMotorolaを提訴したことに端を発する。Microsoftは当時、Motorolaが不当に高い使用料をこれら特許のライセンスにおいて求めていると訴えていた。Motorolaは、これに反訴することで応じ、同社特許16件がMicrosoftのPCおよびサーバソフトウェアおよび「Windows Mobile」、そして、Xbox製品で侵害されていると訴えた。
Motorola-Microsoft RAND ruling
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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