Intelは米国時間9月12日、同社が韓国での独占禁止法に違反していることが確証されたとして、韓国公正取引委員会(Korean Fair Trade Commission:KFTC)から先週告発されたことを認めた。
2006年初めに早朝の立ち入り調査がなされるなど、18カ月に及んだIntelへの捜査は終了し、今後はKFTC全体の委員会で、KFTC捜査官による告発の審議が進められる。
KFTCは、Intelが韓国で独占禁止法に違反したのか、制裁金が課されるべきかに関して、判決を出すことになる。正式な判決が下される時期に関しては、明確に定まっていない。
Intelは欧州においても、2007年7月に欧州委員会競争総局より、Intelの商慣習に関する「異議通知書(Statement of Objections)」を送付されるなど、同様の状況に直面している。競争総局の異議通知書によれば、Intelは市場における圧倒的なシェアを濫用して、最大のライバル企業となるAdvanced Micro Devices(AMD)を、x86チップ市場から排除したとされている。Intelは、10週間以内に異議を申し立てる必要がある。
さらに、Intelは日本においても、公正取引委員会から独占禁止法違反に当たる不法行為に関連した排除勧告を受け、応諾している。日本の公正取引委員会は、AMD製チップを採用しなかった顧客に対し、Intelがマーケティングリベートを支払うといった商慣習を問題視した。
Intelの広報担当Chuck Mulloy氏は、KFTCによる捜査の進展について、Intelが独占禁止法に違反したとの告発は、他の欧州および日本での告発内容と「非常に似通ったものである」とのみコメントしている。Mulloy氏は、KFTCからの告発が機密書類であることを理由に、さらなる詳細について明らかにすることを拒んだ。
しかしながら、Bloombergの報道では、もし本当にIntelが独占禁止法に違反したとの判決が下されるならば、Intelの年間売上高の最高3%にも及ぶ制裁金を課される可能性があると語ったKFTC関係者の話も伝えられている。
Mulloy氏によれば、Intelは、マイクロプロセッサ市場は正常に動いていると同時に、非常に競争が激しく、その中でもIntelの商慣習は法的に適正であると、KFTCに申し立て、ふさわしい理解が得られると期待しているという。
Intelには、KFTCの告発に対する異議申し立ての機会が与えられる。また、Mulloy氏は、万が一、KFTCがIntelへの有罪判決を下したとしても、韓国ソウルの高等裁判所へ上訴することも可能であると語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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