CNET New.comでは、Sun Microsystemsが米国時間5月1日、ソフトウェア部門の新しい責任者を雇い入れたとの情報を入手した。採用されたのは、以前にもSunの幹部を務めていたRich Green氏だ。
本件の事情に詳しい情報筋によると、Sunは、ワシントンDCで開催する四半期ごとの製品発表会の席上で今回の人事を発表する予定だという。SunもCassattも、この情報が正しいことを認めている。
1989年にSunに入社したGreen氏は、2004年に同社を退職すると同時にCassattの製品開発担当エグゼクティブバイスプレジデントに就任した。Cassattは、多数のサーバ群を管理するためのソフトウェアを開発する新興企業。Green氏は、Sunでプログラミングツール担当バイスプレジデントとして、Javaの開発を指揮していた。
Green氏は1日にインタビューに応じ、オープンソース化の取り組みがSunの競争力を復活させるとして、「(この取り組みが)あまりに気になったので、古巣に戻ってしまった」と述べた。再び売り上げを増やし、持続的に利益を生んでいこうとするSunにとって、ソフトウェアは特に重視されている分野だ。新しく最高経営責任者(CEO)に就任したJonathan Schwartzもこれまでソフトウェア事業に関与してきた。
Green氏によると、同氏はSunのソフトウェア部門が取り扱う「膨大な製品ポートフォリオ」の中から、重点的に扱う分野をいくつか選択するつもりだという。「そのうちテーマを2〜3件、あるいは4件くらいピックアップし、『Sunは今後2〜3年、これらに力を入れていく』と発表することになるはずだ」(Green氏)
Sunで最後にソフトウェア担当エグゼクティブバイスプレジデントの職に就いていたのは、John Loiacono氏だった。同氏は2006年3月にSunを退職し、Adobe Systemsに移籍している。Loiacono氏の退職後、ソフトウェア担当エグゼクティブバイスプレジデントの仕事を引き継いだのは、2002年から2004年にかけて同職を務め、先ごろCEOに任命されたばかりのJonathan Schwartz氏だ。
Green氏は2004年までのSun在職中に、長きに渡ったMicrosoftとの訴訟を解決するうえでも、一役買った。独占禁止法違反や特許ライセンスをめぐって争われたこの訴訟で、Sunは19億5000万ドルの和解金を獲得した。同氏は今後、ソフトウェアの競争力を高め、オープンソース製品として無償配布しながら利益を上げるための大規模な取り組みを指揮する。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」