GMOインターネットのグループ会社でファンド投資事業を手がけるGMO VenturePartnersは10月27日、ブログやRSSなどに代表されるWeb2.0関連の技術、サービスに関わるベンチャー企業のビジネスを支援するファンド「ブログビジネスファンド投資事業有限責任組合」を設立すると発表した。
出資募集期間は2006年8月までで、契約期間は8年だが最大2年延長できる。募集予定金額の上限は50億円となっているが、GMOグループのほかにも外部から資金を募る。
同社は、「インターネット産業は過去10年間でHTML技術をインフラとして爆発的に成長してきたが、ブログやRSS、API、SocialWare、Ajaxなどの技術を基にした次世代型のインターネットサービスやビジネスを指すWeb2.0は、HTMLに代わる次世代インフラとして大きな変革をもたらす」と考えている。これを踏まえて、今回のファンドを通じて今後10年を担うベンチャービジネス事業の立ち上げや経営をサポートし、株式公開(IPO)を通過点としてその後の成長までを長期的に支援しするという。1企業あたりの資金支援は数千万から1億円程度。
単純にIPOによるキャピタルゲインだけを狙うわけではなく、投資先の企業が上場した後にさらに追加投資する場合も想定しており、長期的な視野で成長を支援していくかまえだ。そのため、一般的なファンドよりも長い契約期間にしているという。
また、こうした長期的な考えに沿って、ある段階で投資先企業の株式を売却し、キャピタルゲインを得る決断をした場合でも、単純に市場に売ることはしない。長期的に保有してくれそうな事業内容をよく理解してくれる機関投資家などに、ブロックトレード(証券会社を通じて大口の注文を相対で行う取引)を通じて売却することをまずは検討する。
ファンドはGMOVenturePartnersが運営するが、GMOインターネットグループ内外でWeb2.0に関連したビジネスを手がける経営者を中心とした「アドバイザリーボード」も設立し、順次メンバーを増やしていく。現在のメンバーは、paperboy&co.の代表取締役社長である家入一真氏、GMOアフィリエイトの代表取締役社長である井上祥士郎氏、インフォバーンの代表取締役会長である小林弘人氏、Jetrunテクノロジの代表取締役社長である野武 浩氏の4人。
ファンドの設立に伴い、オフィシャルブログ「ブログビジネスファンド」も開設した。ファンドの投資先企業の情報や、Web2.0関連の技術、海外技術情報などを発信し、出資者、関係者との情報交換などの場にしていく。
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