セキュリティソフトウェアメーカーのSymantecは米国時間16日、ストレージソフトウェアベンダーのVeritas Softwareを、およそ135億ドルで買収することを明らかにした。
合併後の新会社は、セキュリティ/システム/ストレージ管理ソフトウェア分野で、年間約50億ドルの売上規模を誇る巨大企業となる。
新会社はSymantecの名称を継承し、SymantecのCEO(最高経営責任者)John Thompsonが会長兼CEOに就任する。いっぽう、VeritasのCEO、Gary Bloomは副会長兼社長となる。
Thompsonは16日に行ったアナリストとの電話会議のなかで、「今回の合併により、それぞれの分野で首位を走る企業同士が1つになる。この合併は友好的なものであり、この業界に対する両社トップの考え方は一致している」と語った。
この合併は、エンタープライズソフトウェア市場での整理統合の流れを示す最新の例であり、また今週2つめの大規模な企業買収となる。13日には、PeopleSoftがOracleによるおよそ100億ドルの買収提案に同意していた。
アナリストらは、厳しいIT予算を巡って企業各社が取り扱い製品の幅を拡げようとするなか、今後も同市場での整理統合が進むと予想している。ソフトウェアメーカー各社は、中規模企業から業界最大手まで、いずれもできる限り広範に市場をカバーすべく提携や合併の検討を進めている。
たとえば、セキュリティソフトウェア分野で首位に立つSymantecは、Nortonシリーズの製品を企業と消費者の両方に販売しており、いっぽうVeritasはストレージ管理システムを大企業や中堅企業に提供している。両社は、取引先の数を見直したいという大企業の要望もプラスに働くと見込んでいる。
Thompsonは、今回の合併がコスト削減とビジネス拡大の同時実現を目指して実施されたものでないことを強調した。
「コスト削減のチャンスはあると思うが、それが今回の合併のきっかけになったわけではない」と同氏は語り、両社の製品に重複部分がない点を指摘した。
現在Symantecの売上高の半分は消費者向けセキュリティソフトが占めているが、Thompsonはこうした消費者向け製品の今後の伸び悩みをヘッジするために、この合併を行ったわけではないことも強調した。
「ここ3年、われわれの消費者向けビジネスは非常に堅調だ。この合併はどのような意味でも防御策とはいえない」(Thompson)
アナリストらは、今回の合併について、市場への影響力を増大させることが目的だと述べている。Forrester Researchが今週公表したレポートによると、「この買収は、Cisco、Hewlett-Packard(HP)、IBM、Sunという巨大ベンダーがひしめき、整理統合が進む市場で(両社が)競争力を維持するためのものだ」という。
「(SymantecとVeritasには)重複する部分がない。両社の品揃えは漠然と補完的な関係にあるが、核心的な新技術の組み合わせは見込めない。めぼしい技術自体がほとんどないからだ」(Forresterのレポート)
それでも、合併後の新会社の製品が技術製品の購入者に温かく迎え入れられる可能性は高い。およそ1400人のIT関連購買担当者を対象にForresterが実施した調査によると、IT予算が削減傾向であるにもかかわらず、大企業はストレージとセキュリティに予算を最優先で割り当てているという。
アナリストらは、新会社のカバーできる範囲や、ストレージ技術とセキュリティソフトウェアを同じ担当者が購入しているのか、あるいはSymantecは両社の営業部隊を存続させる必要があるのかなど、いくつかの点について疑問を投げかけている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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