Advanced Micro Devices(AMD)は米国時間13日、予想を上回る第2四半期決算を公表したが、これを受けて競合するIntelがPC業界を独占的に牛耳っているとする同社の主張に疑問が生じている。
AMDの同四半期の売上高は12億6000万ドルで、利益は1100万ドル(1株あたり3セント)だった。アナリストらは、同社が1株あたり5セントの損失を計上すると予想していた。
AMDによると、Opteron、Athlon、Turion、Sempronの各プロセッサの売上が前年同期比38%増となり、売上高は7億6700万ドルに達したという。この売上増には、レコードサーバやモバイルプロセッサの売上、平均小売価格全体の6%増、そしてHewlett-Packard(HP)やSun Microsystemsといった大口顧客への過去最高の売上高が貢献したと同社は説明した。
AMDのCFO(最高財務責任者)、Bob Rivetは、「デュアルコアOpteronの売り上げが非常に好調で、これがサーバ製品の売上高が前期に比べて89%増加した。同様に、AMD Turion64プロセッサも60種類以上の製品に採用され、薄型軽量モバイルPCカテゴリーにおいてモバイル機器の売上新記録達成の原動力になった」と声明のなかで述べている。
同四半期には、特に中国と北米での販売が好調だったが、前年同期比では全体的に横ばいだったという。AMDは今後についてマイクロプロセッサの売上が例年の季節的なパターンを越える伸びを見せると予想している。
財務面の良いニュースが流れる一方、今回の好調な決算は、Intelが独占的立場を利用してAMDを市場から追い出そうとしているとする、AMDの最近の主張と矛盾するように思える。IDCのアナリストによると、Intelプロセッサはx86ベースのチップを搭載するコンピュータの80%以上を占めるという。
AMDはここ1カ月の間に、AMDと取引関係にある顧客に対する脅し戦略と威圧行為があるとし、米国と日本でIntelを提訴した。同社はさらに、欧州委員会関係者が今週実施したドイツ、イタリア、スペイン、および英国の4カ所のIntel事業所の家宅捜索を高く評価した。
これらの矛盾点については、同社の幹部らが13日中に報道陣やアナリストと電話会議を行い、そのなかで対応する予定になっている。
なお、同社のメモリ製品グループは依然赤字で、2005年第1四半期に1億1000万ドルだった営業損失は今回9000万ドルになった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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