Dell製コンピュータで、これまで常に採用されてきたIntelチップ。だが、アナリストによると、DellとIntelの両社は、それぞれのライバル企業が新しく投入したノートPCにより、プレッシャーを受けるのも避けられないという。
Hewlett-Packard(HP)とAdvanced Micro Devices(AMD)は先週、両社の協力により完成したノートPCであるCompaq nx6125の受注を開始した。受注開始と同時にアナリスト達の間では、PC業界における力の均衡に変化が見られるようになるのではとの憶測が流れ始めている。
「これは、AMDにとって大きな勝利だ」とコンサルティング会社Current Analysisでシニアアナリストを務めるSam Bhavnaniは考えている。「この動きは、中小企業での購買活動に主な影響を与えるだろう。大企業がIntelからAMDへと移行することは、すぐにはないだろう。しかし、現在買い替え時期にある中小企業は、Turion 64を採用したHP機を選択肢として考慮すべきだ」とBhavnaniは説明する。
それでは、もし、Compaq nx6125の販売が絶好調という状況にでもなれば、Dellも、AMDを採用した製品をIntelベース製品と共に販売せざる得なくなるのだろうか?Dellでは、歴史的にIntelチップを採用した製品を提供してきた。その点について、Bhavnaniは強い関心を示しているようだ。
「HPが新しいCompaq nx6125で利益をあげたとなれば、Dellにとって移行は難しいことではない」とBhavnaniは述べる。「Dellにとって数字がすべてだ。DellがAMDを検討するとなれば、最大の懸念は、Dellが期待するだけの数字を上げることができるかという点になる」(Bhavnani)
また、Bhavnaniは、DellがTurionプロセッサを採用するなら、ビジネス用ノートPCであるLatitudeではなく、消費者向けノートPCであるInspironが対象になるだろうと指摘する。
Dellの関係者からは、Intelから移行する可能性についてのコメントは、得られていない。
Compaq nx6125は、AMDのTurionプロセッサを搭載したHP初のビジネス用コンピュータである。Turionプロセッサは、ノートPC用に設計され、現行の32ビットの命令プログラムだけでなく、次世代の64ビットの命令プログラムも稼働できる。
また、Compaq nx6125は、HPが初めて1000ドル以下で販売するノートPCでもある。同製品は、バイオメトリック指紋センサーを内蔵し、スマートカードリーダーがオプションで用意されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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