Siebel Systems(本社:カリフォルニア州サンマテオ)が米国時間13日、同社CEO、Michael Lawrieの降板を決定した。Lawrieは、2004年にCEOに就任したばかりだった。Siebelの業績については、かねてより株主から不満の声が上がっていた。
同社によると、Siebel幹部を10年間務めてきたGeorge Shaheenが新CEOに就任したという。Shaheenは、オンライン食料雑貨店のWebvan(現在Webvanは閉鎖されている)と、Andersen Consulting(現Accenture)のCEOを歴任している。
同社は声明のなかで、LawrieとSiebelの「両者が辞任に同意した」と述べている。IBMで26年の勤務経験をもつLawrieは、1990年代にSiebelを創業したTom Siebelの後継として、2004年5月にCEOに就任した。
Siebelの業績が悪化していることを受け、株主らは同社に対する不満をあらわにしていた。
Siebelは4月初め、顧客が製品を買い控えたため、第1四半期の業績がアナリストの予測が下回りそうだとの見通しを示した。
Lawrieは決算予測を発表した際、「業績目標を達成するうえで十分な数の交渉案件が進行している。しかし、四半期の終盤になって、複数の顧客から契約を延期したいとの申し出があった。われわれの運営に不備があっただけでなく、経済やIT環境の厳しい現状が重なった結果だ」と声明のなかで述べた。
業績低迷に苦しんでいたSiebelは、元IBM幹部のLawrieをCEOに任命した際、同氏に多大な期待を寄せていた。
アナリストらは、CEOが交代したからといって、Siebelに明るい未来が保証されるわけではないと指摘する。
Financial GroupのアナリストJason Kraftは、「Siebelのこれまでの運営を考えると、同社の業績を改善するのは至難の業だ。今四半期は、成果を出すのが特に難しいだろう。よくよく考えた末にCEOに選出されたはずのMike(Lawrie)でさえ、1年で退任することになってしまったのだから」と述べる。
Siebelは、Salesforce.comやOracle、SAPと熾烈な戦いを繰り広げている。また、大企業各社は数年前にビジネスソフトウェアを購入したばかりであるため、同市場の需要は落ち込みを見せている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス