最終更新時刻:2009年11月28日(土) 10時00分

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課金、広告、物販--モバイルビジネスを支える3つの収益モデル

村上勇一郎(ドコモ・ドットコム)

2008/03/06 16:12  

 今回はモバイルインターネットの収益モデルについて考察を加えたい。モバイルに限らず、インターネットの収益モデルは「ユーザー課金ビジネス」「広告ビジネス」「物販ビジネス」の3つに大別できると考えている。多くのビジネスはその延長線上か、コンビネーション(2つないしは3つの要素を掛け合わせた形)で存在する。なお、ここでは企業などのプロモーションサイトも広告ビジネスの一環ととらえて考えている。

 これらの分野について、今後のマーケット規模の予測はいくつかの企業が出している。例えば、野村総合研究所は、ユーザー課金のモバイルコンテンツ市場規模が2007年度の3530億円から2011年度には3864億円になると予測している。

出典:野村総合研究所「IT市場ナビゲーター2008年度版」のデータを元に作成(2006年までは実績値。2007年以降は予測値)(凡例をクリックするとそれぞれの値が表示されます。凡例の位置は移動可能です)

 また、電通総研の試算では、モバイルインターネット広告市場規模は2011年に1284億円になるという。ユーザー課金ビジネスと広告ビジネスを合わせると2011年に約5000億円規模のマーケットを形成する試算となっている。

出典:電通総研の予測データを元に作成(2005年と2006年の実績については電通「日本の広告費」より引用。過去のモバイル検索連動型広告の実績については、検索連動型広告の分野に含まれると考えるが、単独では試算対象としていない)(凡例をクリックするとそれぞれの値が表示されます。凡例の位置は移動可能です)

 この予測値が間違ってないと思われる論拠は、ミクロな視点で見たユーザーのお小遣いの分量である。

 例として音楽マーケットを見てみよう。日本レコード協会の2005年度の調査によると、1カ月あたりに1人が支払う音楽費用は3000円程度(CD1枚分)で、それまでの数年間大幅には変わっていない。限られたお小遣いの中で音楽を楽しんでいることがうかがえる。

 さらに2006年度の日本レコード協会の調査によれば、CDの購入率が減少し、代わりに有料音楽配信サービスの利用率が伸びているという。このことを考えると、ユーザーは1カ月にかけられる音楽費用3000円の中で、CD(シングル)を買う代わりに着うた(フル)等のデジタルコンテンツを楽しんでいると考えられる。

 携帯電話の課金ビジネスも同じと考えられる。1カ月に携帯電話に対してかけられる費用はほぼ限界に来ており、ここを変えられない限り課金マーケットがこれ以上急成長するのは難しい。

 よって、今後のモバイルインターネットビジネスでは、ユーザー課金が主流であった考え方を改め、ユーザー利用負担なしの無料ビジネスへドラスティックに変換することが求められている。基本的に無料で楽しめる一般サイトが隆盛している現状もこういったユーザーニーズに合致したためだと考えられる。

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