学校でデジタル書籍が紙の書籍に取って代わるまでには、まだ何年もかかるかもしれないが、AmazonはKindle向け「Whispercast」によって移行の基礎作りをしている。Whispercastは、「『Kindle』デバイスとKindleコンテンツを導入」するための無料で「スケーラブル」なオンラインツールだ。AmazonはまたWhispercastを用いて、組織内でKindle書籍や文書を管理して共有したい企業の管理者もターゲットにしている。
このプログラムは過去数カ月間、複数の組織でひそかにテストされていた。学校や企業はこのツールを使用して、Kindleハードウェアを生徒や従業員に配布するか、生徒や従業員に「自分たちのデバイスを持ち込んで」このプログラムに登録してもらうことができる。
当然ながらWhispercastは、新しい69ドルのKindleや「Kindle Paperwhite」、新型「Kindle Fire」など、すべてのKindle電子書籍リーダーとタブレットで機能するが、Kindleアプリが動く任意のデバイスをサポートしており、PC、「iOS」デバイス、「Android」スマートフォンやタブレットでも機能する。
「これは、学校や企業が保有する大量のKindleデバイスを管理するための方法だ」とAmazonでKindle担当のバイスプレジデントを務めるJay Marine氏は述べた。「しかし同時に、われわれのデバイスだけに制約されるものではない。学校でデジタル教科書を配布して、生徒らが重い教科書を持ち運ばなくてもよくするためにとても役立つものだ。また、学校や企業は登録しているユーザーに他のコンテンツも簡単に配信できる。将来はアプリなども配信可能になる」と述べた(同氏)
AmazonがWhispercastについて紹介している機能の一部は以下の通りだ。
Amazonは現時点で、読書クラブ向けのKindleについて特別な機能は発表していない。このような機能が将来搭載されるかどうかや、Whispercastがこれに適応する方法をMarine氏に尋ねたが(プレスリリースでは読書クラブは取り上げられていない)、同氏はコメントしなかった。しかし、同氏の発言の要旨から判断すると、Whispercastは将来的に読書クラブ向けに調整される可能性がありそうだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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