インプレスR&Dは11月25日、個人のモバイル利用動向に関する調査結果を発表した。これは12月3日に発刊されるモバイル利用動向を解説した書籍「ケータイ白書2010」の一部となる。
ケータイ白書2010は、個人の携帯電話利用者3000人に向けた実態調査、スマートフォンユーザー2800人に向けた実態調査、企業1800社に向けたPHS・携帯電話の利用実態調査、企業のモバイルウェブサイト調査、個人の携帯電話のダウンロード速度を計測する「モバイルスピード調査」などをまとめたもの。
インプレスR&Dによると、キャリア間の熾烈な争いから、ユーザーの満足度に変化が起きているという。各社の満足度を加重平均で見ると、auが2008年から0.01ポイント上昇の3.99でトップとなり、NTTドコモも0.03ポイント上昇して3.85となった。auは2008年に満足度が低下していたがわずかながら盛り返し、NTTドコモは2008年に続き上昇した。一方、ソフトバンクモバイルは0.04ポイント低下の3.69となり、上位2社からやや引き離されている。
このほか、2009年のトピックスの1つとして挙げられているのがスマートフォンだ。利用率は2008年の2.6%から4.0%へと上昇しており、認知度も49.1%から63.4%に伸びた。スマートフォン非利用者の今後の利用意向も4.2%から5.5%へと増えている。
ソフトバンクモバイルの使用機種ランキングでは、スマートフォンの代表的な端末であるiPhoneが1位。全キャリアを合わせた男性30代、40代のランキングでもトップとなった。スマートフォンは全般において、男性20代から40代を中心に利用されている。
ブログの利用率は26.5%、SNSの利用率は18.9%と前年とほぼ同じ。ただ、利用しているSNSでは「mixi」(81.9%)に次いで「GREE」が2008年の13.7%から28.3%まで躍進し、「モバゲータウン」(25.8%)を抜いた。GREEは有料コンテンツ利用者がブックマークに登録しているモバイルサイトのランキングでも、2008年の14位から3位へと躍進した。
データ通信カードの利用率は3.6%で前年の4.2%から微減した。通信サービス会社としては、NTTドコモが前年の33.7%から39.2%にシェアを伸ばし、イー・モバイルも11.6%から20.0%に増えた。反対に、ウィルコムは前年の23.4%から15.8%に、auhは18.2%から12.1%へと低下している。UQコミュニケーションズが提供しているモバイルWiMAXシェアはまだ低いが、データ通信カード利用者のWiMAXへの乗り換え意向は35.8%と高いとのことだ。
なお、法人契約におけるデータ通信製品のシェアでは、NTTドコモがトップで44.6%、イー・モバイルが13.7%、ウィルコムが13.4%となっている。イー・モバイルの前年シェアはわずか2.6%であり、躍進が目立っている。
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