ケースAからケースCまでの実証実験を行い、残るはケースD(※)のみとなったが、世界中のウェブサイトに精通したある欧米人によると、検索キーワードが多言語なグローバル・ペルソナドアページ(ランディングページ)という発想は世界的に見てあまり例がないようである。つまり、ケースDは連載の『第2回:マーケティングの「目的・手段」と「ペルソナ」』の「少数モデル法」でも解説した新商品・新サービスというわけだ。
まだ実証実験を行っていないケースDを含めて、連載の『第3回:「5つのペルソナ+1」を選択』で解説したペルソナ1〜5までを図1にまとめた。
縦軸は「インフラ・プロジェクトの複雑性」、横軸は「IT投資額」とすると、縦軸の複雑性の大きさによりフェーズを3つ(広報CMSはフェーズ0)に分けた。マーケティングCMSはインフラ・プロジェクトの複雑性やプロジェクトリスクが広報CMSよりも高い。広報CMSの構築可能な会社でもマーケッティングCMSは技術的にも構築できない、ということもあり得る。各フェーズでの注意点は、以下のとおりだ。
図1に破壊的イノベーションとして「OpenID、ガジェット、UGC(※)」を挙げているが、例えば基幹連携をガジェットで行い、パーソナライズされた自分のサイトに配信されれば、基幹連携の手段がシステム的に分離でき複雑性は低くなる。このことは基幹連携のIT投資額がフェーズ3ほど高くなく実現できる可能性も秘めている。
「OpenID、ガジェット、UGC」はマーケティングCMSとして必須の機能で、FatWireは2009年5月にロードマップで対応を示した。
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