インフラの面ではPCと比較して貧弱であるといわざるを得ない。具体的にはクロールの頻度とインデックスの更新頻度の2つだ。特に一般サイト向けの検索エンジンではこの傾向が強い。
PCでは、3日に1回くらいはクロールが行われる。サイトによっては毎日行われるという場合もある。しかしながら、モバイルサイトのクロールはPCほど頻繁には行われておらず、1週間に1度、場合によっては1カ月に1回というサイトもあるくらいだ。
クロール後インデックスされるまでに要する時間もモバイルサイトのほうが長い傾向にある。PCでは2、3日でインデックスが更新されるのに対して、モバイルでは、1〜3週間程度を要している。
つまり、クロールされインデックスされるまでに最大で7週間程度かかることになる。これは対策をしてその効果が現れるまでに最大7週間かかることを意味する。
PCでは、メーカーやアーティストなどが運営する公式サイトはあっても、「キャリア」が認定する公式サイトというものは存在しない。しかし、ご存知のように、モバイルサイトでは、キャリアが認定する「公式サイト」というものが存在する。
ドコモが提供するiメニュー検索やKDDIの提供するEZweb検索サービスの公式の枠に表示させるためにはキャリアの公式サイトに認定されなければいけない。また、公式サイト用の検索サービスには独自の仕様が織り込まれており、それらも考慮しなければならない。
キャリア/端末によって利用可能なサービスが異なるため、サイトを訪問した携帯電話が自社の提供するサービスに対応したキャリアや端末であるかを確認する仕組みを導入するのが一般的だ。
例えば、筆者の携帯電話はauの3G端末で着うたにはかろうじて対応しているものの、デコレーションメールには対応していない。着うたサイトでは通常にコンテンツをダウンロードできるが、デコメのサイトでは対応機種ではないというエラーページが表示されるものもある。
端末の違いは、IEとFireFoxのようなブラウザ以上の違いがある。
PCサイトがインターネット上でオープンにどこからでもアクセス可能な状態であるのに対して、モバイルサイトの多くは、携帯電話端末からのアクセスに限定するために、キャリアIPアドレスによるアクセス制限を設けている。
これら5つのポイントがそのままモバイルSEOを実施する際のポイントにもなる。今回はポイントを整理したので、「実際にどう対策すればよいか」については次回以降、順を追って解説させていただく。
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