2013年11月、自身の所有するヨット上で亡くなっているのを発見されたグーグルの元幹部(50代で5児の父)の死因が、コールガール(20代)によるヘロインの過量投与と分かり、今月米メディアをにぎわせた。なお、この元幹部はAppleやSun Microsystemsにも勤務していたことがあり、Google Glassの開発にも関与していた。さらにコールガールの父親も、最近までIT企業のCEOだった。
1000ドルを請求する高級コールガールと同氏は、以前から関係を持っていたようで、Sugar Daddy(若い女性と援助交際的な関係を結ぶ中高年男性、パトロン)向け出会いサイト、SeekingArrangement.comで知り合ったということだ。会員300万人以上を擁する同サイトで彼女は、200人以上の客を見つけたという。なお、同サイトでは売春のための利用は禁止しており、プロフィールでコールガールと分かれば、アカウントは削除されることになっている。この事件後、本社ラスベガスの同サイトの会員数は6倍増え、2013年に1000万ドルだった売上も、今年は倍増する見込みだという。
同サイトの会員は、サンフランシスコ・シリコンバレー地域ではIT従事者が多く、ニューヨークではウォール街勤務者が多いそうだ。平均的な男性会員(Sugar Daddy)は年収25万ドル以上の40歳。サイト立ち上げの頃は半数が既婚者だったが、今では3割ほどだという。一方、女性会員の平均年齢は27才ということだ。
今回の事件で、好景気でにぎわうシリコンバレーでは性産業も大繁盛のようだと話題になっている。そこで働く女性たちに言わせると、シリコンバレーは「お金があり余る孤独な独身男性」が大勢いて、「民間の女性の少ない軍事基地と似ている」そうだ。つまり、性的サービスに対する需要が高いということだ。
客には、スタートアップ企業の創業者もいれば、IT企業の幹部もいるという。売春行為をする女性らの年収は平均3~4万ドルらしいが、100万ドル近く稼いだという女性もいるそうだ。彼女たちは”Geeks make better lovers”(ギークの方が上手)というTシャツを着用するなどして、ターゲット層にアピールする。「彼女を作るには、どうすればいい?」といった客の相談にアドバイスすることもあるという。
さらに彼女たちはソーシャルメディアの利用も欠かさない。FacebookやTwitter、Instagram、YouTubeで宣伝するのはもちろんのこと(上記の逮捕されたコールガールもFacebookで宣伝)、ブログやポッドキャストを運営する女性までいる。街角に立ってどこの馬の骨かわからない客を相手にするよりも、ネットを介し、匿名を保ちたい高給取りのIT従事者をターゲットにする方が、実入りもいいだろう。
スマホやタブレットでクレジットカード決済処理ができるアプリのSquareを利用する女性もいるそうだ。先月、FBIの手入れが入り、閉鎖を余儀なくされたエスコート(売春)サービスとストリップクラブのレビューサイトは、売春する女性にとっては、危ない客などの情報が入手できる貴重なサイトだったらしい。
他の業界と同様、風俗業界でも、成功するにはITの活用が必要なようだ。
@getglobal(日本語) @TweetinEng(英語)
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」