「サーバこそチャンス」:共同創設者のベクトルシャイム、サンに復帰

Stephen Shankland(CNET News.com)2004年02月26日 10時00分

 サンフランシスコ発---Sun Microsystemsを1982年に共同で創設したAndy Bechtolsheimが、9年間のブランクを経てSunに戻ってきた。

 BechtolsheimはSunを辞めた当時の仕事、つまりコンピュータの設計に取り組む。今回は、SunのプロセッサであるUltraSparcを使うサーバと、Advanced Micro Devices(AMD)のプロセッサであるOpteronを使うサーバの間で技術の共有を図る予定。これはサンフランシスコで開催されたSunのアナリスト会見で、同社最高経営責任者(CEO)のScott McNealyに満面の笑みで迎えられたBechtolsheimが述べたものだ。

 驚くべきことでもないが、Sunの幹部たちはもう1人の共同創設者、Bill Joyの2003年の退社よりもBechtolsheimの復帰について、より熱心に語る。「AndyはSunの全設計者が頼りにする存在となるだろう」とMcNealyは言った。

 Bechtolsheimは48歳。1995年にSunを離れ、Granite Systemsを設立した。Granite Systemsは1Gbpsのネットワーキング技術を立ち上げた企業で、1996年にCisco Systemsに買収された。SunはOpteronサーバを製造する新興企業Kealiaを買収する計画で、Bechtolsheimの復帰はこの動きに伴うものだ。BechtolsheimはKealiaを2001年に共同で設立した。ただし昨年12月にCisco Systemsを退社するまで、正式には同社に参加していなかった。

 「(McNealyとBechtolsheimの)2人の創設者の再会を見るのはとても興味深い」と、米Robert Frances GroupのアナリストEd Broderickは語る。Broderick曰く、McNealyはKealiaの知的財産だけでなく「親友」も買おうとしているのだ。

 Kealiaの商品やSunの中でのそれらの位置づけについて、Sunの幹部たちは沈黙を守っているが、Bechtolsheimは急な復帰に関する自身の考えをCNET News.comに語った。

----どうしてSunを退社したのですか。

 当時、ギガビットイーサネットにチャンスがあると見ました。そこである会社を立ち上げたのです。最終的にはCiscoがその会社を買収しました。現在はサーバ、それもあらゆるサーバにチャンスがあると見ています。市場に火をつけるために不足しているのは、一歩進んだコストパフォーマンスだと私は考えています。これらが市場に出てくれば、(顧客は)そちらに切り替えるでしょう。

---Sunはどのように変わりましたか。

 みんなの髪が少し白くなりましたね。わたしの髪もです。しかし、年を重ねると共に力もつけました。Sparc-SolarisやLinux-Opteronという組み合わせには、信じられないほどのチャンスがあります。排他的ではないこと、それが私にとっての魅力です。昔のSunは単にUltraSparcのシステムを販売していました。しかし顧客は最終的にほかのソリューションを求めたのです。

---Sunでの役割は何ですか。また、どんなことをされる計画ですか。

 私は、Volume Systems Productsグループのチーフアーキテクトとなる予定です。私は効率性を好みます。物事をより速く、より大きなグループで実行することで、Sunに貢献できると考えています。Neil Knoxが率いるVolume Systems Productsグループは、Sunの中でも最も小さなグループの1つですが、まずは実行することです。

---Ciscoでは、ネットワークテクノロジー担当の幹部でしたね。現在Sunはより多くのネットワーク機能を製品に追加しようとしており、ブレードサーバを導入したり、(データセンター向けのスイッチメーカー)Nauticusの買収を計画したりしています。Sunでもネットワーク関連の仕事を続ける予定ですか。

 いいえ、それは私の前の仕事です。

---では、スクリュードライバーを手に鉄をつなぎ合わせて、新しいサーバを作るのですか。

 私はエンジニアと一緒に仕事をするのが好きですし、Sunではそうするつもりです。効率的に物事を行う1つの方法は、初歩的な部分に手をかけないことです。Opteronの仕事を続けるだけでなく、Volume Systems Productsグループのほかの人たちとも密に連携するつもりです。Sparcには大きなチャンスがあります。

---Kealiaのシステムは、LinuxやSolarisに加え、Windowsの動作も保証されると話されましたが、SunがWindowsサーバに関わることはまずないでしょう。Windowsサーバの販売についての考えは。

 Windowsに付加価値をつけるのは本当に困難です。何を追加してもMicrosoftはそれを奪ってしまいますから。

 Linuxにはチャンスがあります。付加価値をつける方法がたくさんあるのです。Sunの顧客が欲しがっているにもかかわらずLinuxに不足しているものはたくさんあります。

---Opteronの性能についてはどうですか。Opteronサーバを設計するほうが、ほかのチップを使うよりも簡単なのでしょうか。

 Opteronには、業界トップのベンチマークがあります。例外は浮動小数点演算で、この点はItaniumのほうが早いのですが。SPECweb99CINT2000に注目すれば、Opteronが最速のCPUです。AMDは非常に良い仕事をしました。

---Opteronのシステム設計についてはどう思いますか。

 非常にわかりやすいものです。しかしそれでも、2ウェイサーバ、4ウェイサーバ、8ウェイサーバの中から適切なものを選択しなければなりませんが。

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