2008年5月、創設者のPhilip Rosedale氏が「Second Life」の開発でより積極的な役割を担うために退任し、Mark Kingdon氏がLinden Labの最高経営責任者(CEO)に就任した。
1年前に仮想世界を取り巻いた熱狂はここ数カ月、すっかり冷めてしまったが、Silicon.comとのインタビューで、Kingdon氏はSecond Lifeには今でも活気があることを強く指摘した。
Kingdon氏:熱狂と成功が同じ意味だと考えるのは大きな誤りです。熱狂は、期待、好奇心、興奮から生まれるもので、そのため、製品が成熟すると、自然に収まります。たとえば、「iPod」や任天堂「Wii」にも同じことがいえます。
鳴り物入りでサービスを開始したSecond Lifeは、大衆文化の重要な要素としての地位を確固たるものにしました。確かに熱狂は冷めましたが、これからの継続的で長期的な成功のためならば、短期的な熱狂など、喜んで手放します。
わたしは3カ月前にLinden LabのCEOに就任しましたが、その理由は、Linden Labがまさにすべての可能性を実現しようとしている企業だったからです。
Kingdon氏:Second Lifeの利用は横ばい状態などではありません。先月、Lindex為替市場では、リンデンドルの取引量が記録的なレベルに達し、8月だけで1日に1億2000万リンデンドルが取引されました。Second Lifeには金融危機などありません。
また、(Second Life)グリッドには幅広いユースケースが見られ、住人のかかわり合いもますます高まっています。これらはすべてよい傾向です。
Kingdon氏:企業はこれまで以上にSecond Lifeの不動産に投資し、Second Lifeグリッドにかかわっています。BBC、BT、Cisco Systems、Diageo、IBM、KPMG、Orange、Unilever、Vodafoneの取り組みを見てください。
Kingdon氏:わたしが言いたいのは、企業の利用が大きく変化しているということです。当初、多くの企業はSecond Lifeをショーウィンドウや看板だと考えており、訪問者数がすべてでした。登録住人数が1400万人を超えたころには、これらの人たちにブランドを紹介するのは意味あることだと考えられるようになりました。
しかし、現在、企業は、単なる展示ではなく、住民とかかわることを目指すようになっています。求職フェアや製品のデモが行われ、さらにSecond Lifeをミーティングやトレーニングセッション、コラボレーションに利用している企業も見られます。
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