ソニーと東北大学は7月20日、レーザー光のピーク出力を大幅に向上させた青紫色超短パルス半導体レーザーを共同開発したと発表した。3次元加工や大容量光ディスク記録などに応用できるとしている。
開発されたのは、波長405ナノメートルの青紫色領域で、3ピコ秒(1ピコ秒は1秒の1兆分の1)の超短時間幅、100ワットの超高出力ピーク出力、1Gヘルツの繰り返し周波数を持つ、光パルスを発生できる半導体レーザー。従来の青紫色パルス半導体レーザー出力の世界最高値の100倍以上にもなる100ワット超えのピーク出力を実現している。
これまでも、超高出力、超短パルスレーザー装置はあったが、光源装置自体が大型で、レーザーの安定動作のため、専門技術者による操作が必要だったとのこと。今回開発した半導体レーザーシステムでは、装置を大幅に小型化できる技術で、用途の大幅な拡大が期待できるとしている。
今回の技術は、東北大学の超短パルスレーザー基盤技術とソニーの半導体レーザー素子基盤技術との融合で開発されたもの。今後は、さらなる高出力化、多機能化など基盤技術の育成を進め、システムの小型化と安定化、実用化技術の開発を進めていくとしている。
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