3大検索サイト
●百度(Baidu)
2000年1月に北京の中関村に設立された百度は、世界最大の中国語検索サイトで、「検索しやすく信頼できる」検索機能を提供する点を売り物にしている。同社はは2005年8月に米ナスダックに上場した。
Baiduが「検索しやすい」と利用者から評価される理由は、あいまいなキーワードで検索しても精度の高い検索結果を返すことや、リンク先のページの内容を細かく紹介する説明が付いている点にある。
Baiduは、個人向けの検索サービスのほかにも、企業向けの検索用ソフトウェアや、価格比較サービス、広告配信サービスなどを提供している。
中国では現在、約5000社の企業がBaiduの検索用ソフトウェアを利用しており、同社の価格比較サービスの利用者は約5万社に上る。さらに、同社の広告配信サービスは1カ月あたり300社を超える企業が活用している。
Baiduは、WAPを利用した携帯電話/PDA向けにもサービスを提供している。また、テキストだけではなくMP3ファイルや地図、映画などの検索にも対応する。利用者の多くは学生で、その割合は利用者全体の40〜50%を占めている。
●北京三七二一科技(3721)
1998年に設立された3721公司は2003年11月にYahoo!中国に買収された。Yahoo!中国は3721の「網絡実名(実名検索を行うダイレクトアクセスサービス)」技術を必要としていたからだ。
この網絡実名サービスは、今でも3721.comのサイトで提供されている。同サービスでは、直接ブラウザのアドレスバーに中国語で単語を入力するだけでアクセスしたいウェブサイトを探し出すことが可能で、複雑なURLを打ち込む必要がない。企業側でも自社の会社名や商品名などを3721のデータベースに登録しておくだけでよく、URLを覚えていない利用者にもリーチできるというメリットがある。
3271公司によると、中国ではインターネット利用者全体の約90%がこの「網絡実名」サービスを利用しているという。なお、同サイトの1日あたりの平均利用者数は8000万人以上となっている。
●Yahoo!中国
2005年8月に阿里巴巴網絡技術(アリババ)に買収されたYahoo!中国は、当初は政治・経済やスポーツ、娯楽、不動産、自動車、科学技術など多くのチャンネルを持つポータルサイトとしてスタートしたが、その後6年たっても、先に述べた3大ポータルサイトに追いつけなかった。他のポータルサイトに比べて、提供する情報が「広く、浅く」であったことが災いしたらしい。そのため、同社は2005年11月にリニューアルを行い、検索エンジンをメインとするサイトに生まれ変わった。
これに合わせて、Yahoo!中国から独立した検索エンジン「一捜」(www.yisou.com)は閉鎖され、同サイトへのアクセスはYahoo!中国のトップページにリダイレクトされるようになった。つまり、一捜とYahoo!中国は再び1つになったのだ。
サービスの中心を検索エンジンにシフトしたYahoo!中国は、瞬く間に3大検索エンジンの1つとして認知されるようになった。現在、Yahoo!中国の検索インデックスには、約50億件のホームページ、約15億件の画像、約1500万曲の音楽データ(MP3)が登録されているが、これは中国のマルチメディア検索サイトのなかでも最大級のものだ。
Yahoo!中国は、数カ月前に検索サーバ2000台をアメリカから中国へ移設したうえ、米Yahoo!内に技術スキルの高い華人のチームを配置して中国側の検索業務をサポートさせている。
検索エンジンに転向したとは言え、Yahoo!中国は引き続きメールサービスも提供しており、その点が他の検索サイトと異なっている。このサービスでは、ユーザーに対して1アドレスあたり1GバイトとYahoo! Japanの10倍にあたるストレージを無料で提供している。
ポータル/検索サイト関連の気になるニュース
※リンク先は中国語のニュースサイトです。
Yahoo!中国はなぜサーチエンジンに復帰したか
2005年11月11日(IT世界網)
Yahoo!中国は、検索エンジン業界でGoogleに負けない
2005年11月10日(CNETNews.com.cn)
SOHU、2008年北京オリンピックの公式スポンサーに
2005年11月07日(SOHUスポーツ)
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」