Teslaの投資家向けイベント2023 Investor Dayのライブストリームを視聴した人々の中には、ピックアップトラック型の電気自動車(EV)「Cybertruck」の次期モデルに関する詳細や、発表がうわさされている「Model 2」に関する予告を期待していた人もいたが、そうした情報はなく、がっかりさせられる結果となった。ただし、次世代の車両プラットフォーム(車台)と電動モーターに関する計画が一部明らかにされた。それらは、効率性を高め、手頃な価格を実現するものになるという。
Teslaのパワートレイン設計チームは、自社開発のソフトウェアを利用してステーターとローター間の磁場の相互作用をシミュレーションし、高速反復設計によって電動モーターのコスト、重量とサイズ、音を最適化した。また、Teslaの製造エンジニアチームと密接に連携して、製造工程や材料も同様に最適化した。
Teslaによると、次世代のパワートレインは性能や効率で妥協することなく、製造に必要なシリコンカーバイド(SiC:炭化ケイ素)を75%削減できるという。また、新しいドライブユニットは永久磁石による設計だが、レアアース(希土類元素)はまったく不要になるとしている。生産効率も高まり、必要な工場の床面積が「Model Y」のモーターより50%縮小され、1台あたりの生産コストも約1000ドル(約14万円)削減できる。このプラットフォームを基盤にした車両がTeslaのEV史上最も手頃な価格なものになると予想されていることを考えると、これは重要なポイントだ。
新たなプラットフォームは、あらゆるバッテリーケミストリー(素材や充電・蓄電の組み合わせ)に対応するほか、新しい生産方式を採用して製造を効率化することになる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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