米航空大手American Airlines(AA)と米航空宇宙関連企業Boom Supersonicは米国時間8月16日、AAがBoomの超音速旅客機「Overture」を最大20機購入し、さらにオプションとして40機の追加購入を可能とすることで合意したと発表した。AAはこの購入契約により、2021年6月にOvertureを15機購入すると発表したUnited Airlinesに続き、超音速旅客輸送に資金を投じる米大手企業に仲間入りした。
Boomの説明によると、Overtureはカーボンニュートラル(CO2排出量が実質ゼロ)を100%達成しているほか、旅客を乗せて洋上をマッハ1.7で飛行できるという。これは現在の民間航空機が出せる最高速度の約2倍だ。Boomの最高経営責任者(CEO)を務めるBlake Scholl氏は2020年、米CNETの取材に対し、Overtureは「ニューヨークからロンドンまで3時間半、サンフランシスコから東京まで6時間」で飛行できると語っていた。
ただしAAは、新たな旅客機の就航を見込む具体的な路線については言及せず、商業的な旅客輸送はまだ何年も先のことだとした。AAの広報担当者はCNETに対し、「BoomがOvertureの開発を続ける間、両社で協力し、いつ、どこで、どのようにわれわれの空路網と運行に適合させられるかについて理解を深めていく」と述べた。
Overtureの初の商業飛行は2029年に予定されている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」