独立系ベンチャーキャピタルのANRIは7月20日、ANRI5号ファンド(ANRI5号投資事業有限責任組合)を設立したと発表した。
国内大手機関投資家を中心に約140億円で一次募集を完了。最終的に400億円規模のファンド総額を目指す。
ANRI5号ファンドの主な一次募集出資者は、産業革新投資機構、みずほ銀行、グリー、そのほか国内大手機関投資家となっている。
新しい産業を創るためのシード投資に注力し、その後のフォローオン投資を行うことで、起業家の事業実現を一貫した姿勢で支援していくとしている。
ANRIは、2012年に1号ファンドを設立以降、4号ファンドやANRI GREEN1号ファンドまでで累計約387億円を運用。インターネット領域をはじめ、2016年からはディープテック領域などの大学発研究開発型スタートアップへの投資も行っている。
今回、より投資を活発化するため、ファンドサイズを大きくすることを決定。一貫して創業初期(シード期)に特化したスタートアップへの投資を実行し、次ラウンドまでをサポートし続ける同社の強みを最大限に生かすため、ANRI5号ファンドを設立したという。
なお、ANRIは2020年11月、スタートアップ業界におけるダイバーシティやインクルージョンを推進する取り組みのひとつとして、ANRI4号ファンドの全投資先のうち、女性が代表を務める企業の比率を最低でも20%に引き上げる投資方針を決定。2022年7月には、20.4%で目標を達成したと発表した。
また、積極的な情報発信に加え、D&Iオフィスアワー(起業家の事業や資金調達などの相談を気軽にできる機会)や、アンコンシャスバイアス勉強会などを開催することで、スタートアップ業界のD&I実現を推進しているという。
引き続きANRI5号ファンドでも、女性が代表を務める企業への投資目標を20%以上に設定。属性にとらわれず誰もが挑戦できる、より良いスタートアップ業界のエコシステム作りに寄与していくとしている。
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