CNET Japanの編集記者が気になる話題のトピックなどを紹介していく連載「編集記者のアンテナ」。主にゲームなどのエンターテインメント関連も取材している佐藤が担当。今回は、5月4日と5日に神奈川県のぴあアリーナMMにて行われたライブイベント「ウマ娘 プリティーダービー 4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! 横浜公演」の模様をお届けする。
「ウマ娘 プリティーダービー」(ウマ娘)は、CygamesがゲームやTVアニメなどで展開しているクロスメディアコンテンツ。スペシャルウィークやサイレンススズカ、トウカイテイオーなどといった、実際に活躍した競走馬がモチーフとなっている“ウマ娘”たちが活躍する姿を描いたもの。レースを繰り広げるだけではなく、レース後にはファンと喜びを分かち合う「ウイニングライブ」を行うという世界観を持っている。
登場するウマ娘たちの声を担当しているキャストによるイベントも行われており、ウイニングライブを再現するようなさまざまな楽曲を披露するライブイベントも、2017年から行われている。今回の4thイベントは、東京公演と横浜公演、追加公演の開催を告知。すでに東京公演は3月に実施されており、追加公演は11月にベルーナドームで開催する。
東京公演に続き、横浜公演でも両日それぞれ20名以上のキャストが出走(※出演)。24曲ずつを披露し、約3時間のステージを行った。有観客での開催となり、会場には“トレーナーさん”(※ゲームにおけるプレーヤー、ウマ娘のファンのこと)が詰めかけた。なお、新型コロナウイルスへの感染防止と安全確保を目的として、感染防止対策を行ったうえで実施。そのため、公演中は客席から発声をともなう声援は控える形となっており、キャストからの問いかけや曲中の盛り上げ、パフォーマンスに対しては拍手を送ったりコンサートライトを振って応えていた。あわせて公演の模様はオンラインでの有料配信も実施。一部楽曲ではARを活用した映像演出も行ったほか、「ABEMA PPV ONLINE LIVE」では、マルチアングルでの配信も提供していた。
DAY1に出走したのは、Machicoさん(トウカイテイオー役)、大坪由佳さん(タイキシャトル役)、徳井青空さん(テイエムオペラオー役)、衣川里佳さん(ナリタブライアン役)、鈴木みのりさん(アグネスデジタル役)、橋本ちなみさん(ファインモーション役)、星谷美緒さん(マヤノトップガン役)、土師亜文さん(メジロライアン役)、咲々木瞳さん(アドマイヤベガ役)、篠原侑さん(カレンチャン役)、優木かなさん(スーパークリーク役)、大和田仁美さん(スマートファルコン役)、河井晴菜さん(ニシノフラワー役)、首藤志奈さん(ハルウララ役)、和多田美咲さん(メイショウドトウ役)、久保田ひかりさん(メジロドーベル役)、前田佳織里さん(ナイスネイチャ役)、田澤茉純さん(イクノディクタス役)、矢野妃菜喜さん(キタサンブラック役)、大西綺華さん(メジロブライト役)、中村カンナさん(ナリタトップロード役)、吉咲みゆさん(ハッピーミーク役)、島田愛野さん(ビターグラッセ役)、白砂沙帆さん(リトルココン役)。さらに、実況として明坂聡美さん(実況役)、ナビゲーターとして岡咲美保さん(桐生院葵役)、ゲスト出走として立花日菜さん(サトノダイヤモンド役)が登場した。
冒頭では、岡咲さんから注意事項などの前説を実施。岡咲さんは事前告知がないシークレットゲストとなっており、しかもアリーナから姿を見せて挨拶を行ったこともあり、驚きを意味するような拍手が巻き起こっていた。
ターフ(芝)を示すような緑色のコンサートライトが一面に広がるなか、ダンサーによるパフォーマンスとあわせてオープニングムービーが流れた後、キャスト陣がせりあがるようにステージ上段に登場。白と赤を基調とした新衣装「ニュースターズ・ロゼ」をまとってのオープニングナンバーとして、ゲームサービス1周年のタイミングで登場した記念曲でもある「We are DREAMERS!!」を、煌びやかに披露した。
キャスト陣がそれぞれ挨拶や意気込みを話すなかでは、ナンバリングイベントに初出走するメンバーも少なくなく、鈴木みのりさんはオーディションに受かってから4年ぐらい経過して、初めてトレーナーさんの前で役名が言えたことの喜びを語っていた。
以降もソロ曲やユニット曲を歌い、トークやミニコーナーを行うという、大まかな流れは東京公演と同じながらも、ライブ初披露の新曲や東京公演では歌われなかった楽曲も次々と披露された。
ライブ初披露となった「RUN×RUN!」(Machicoさん、鈴木みのりさん、星谷さん、大和田さん、河井さん、首藤さん、前田佳織里さん)では、ウマ娘たちが頑張る姿を表現した可愛らしい歌を歌うなか、明坂さんの実況が入ったり、スーパークリーク役の優木さんが解説席に入って解説するという、ウマ娘のライブならではのステージを展開。また、ハルウララ役の首藤さんがカッコイイポーズを決めたら、それを見たアグネスデジタル役の鈴木みのりさんが、尊すぎて昇天するというやりとりが行われる一幕も。
「ENDLESS DREAM!!」(咲々木さん、篠原さん、田澤さん、大西さん、中村さん)では、軽快に歌い進めるなかで、間奏ではカレンチャン役の篠原さんがアピールするなどフレッシュさがあふれるステージに。「青春が待ってる」(橋本さん、土師さん、大和田さん)はオリジナルメンバーが揃って、大舞台での披露が実現。メジロブライト役の大西さんが解説席に姿を見せ、“ライアンお姉さま”に声援を送っていた。
「PRESENT MARCH♪」(衣川さん、優木さん、首藤さん)ではトロッコに乗り込み、トレーナーさんの近くで賑やかな歌声を届けていた。さらに「Enjoy and Join」(徳井さん、和多田さん、久保田さん、吉咲さん、島田さん、白砂さん)では2台のトロッコが用意され、テイエムオペラオー役の徳井さんと、メイショウドトウ役の和多田さんが、ゲーム中さながらのやりとりで盛り上がりを見せていた。
トークパートでは岡咲さんの進行により、さまざまな話題が話されていった。初出走メンバーを中心に感想が語られたほか、大和田さんからは、スマートファルコンの誕生日にあわせて行われた、ゲーム内イベント「みんなでトップウマドルプロジェクト」におけるファンの総数が3兆5000億人に達したことの報告とお礼の言葉を送っていた。
ほかにも、前田佳織里さんがこの日はいつもと異なり、育成ウマ娘として登場したばかりの“チアネイチャ”と呼ばれる「[RUN&WIN]ナイスネイチャ」の耳と、髪型もポニーテールにしていることに触れ、見えやすいように回ると、ステージから“かわいいー”の声と、トレーナーさんからの拍手に包まれていた。また、MachicoさんがNHKの競馬中継に、副音声で出演したときのエピソードを語る場面もあった。
ライブの再開は、TVアニメ第2期のオープニングテーマである「ユメヲカケル!」(Machicoさん、星谷さん、前田佳織里さん、田澤さん、矢野さん)から。ナイスネイチャ役の前田佳織里さんと、イクノディクタス役の田澤さんが冒頭の掛け合いをしたり、曲中における“仲間でライバル”のフレーズで、お互いに拳を突き出すなど、TVアニメにおけるチーム<カノープス>の関係をほうふつとさせるものに。「BLOW my GALE」(徳井さん、衣川さん、鈴木みのりさん、久保田さん、島田さん、白砂さん)では、場内が赤のコンサートライトで染まり、炎が吹き出す演出のなかで熱唱。「Never Looking Back」(Machicoさん、橋本さん、土師さん、首藤さん、和多田さん)においては、一転して青に染まったステージとなり、クールなカッコよさを出しながら歌っていた。
「本能スピード」(大坪さん、篠原さん、河井さん、田澤さん、吉咲さん)では、ライブの盛り上がりを勢いを加速するかのように、スピード感あふれる楽曲を歌い、最後は5色のライトに照らされながらポーズを決める。TVアニメ第1期オープニングテーマである「Make debut!」(鈴木みのりさん、咲々木さん、大西さん、島田さん、白砂さん)では、ナンバリングイベント初出走メンバーでの披露となり、トロッコに乗り込んでトレーナーさんにアピールとお礼をするかの如く、手を振りながら歌っていた。さらに「逃げ切りっ!Fallin' Love」(大坪さん、星谷さん、篠原さん、大和田さん、中村さん)では、“逃げウマ娘”が中心となるなか、東京公演に引き続き逃げウマ娘ではないナリタトップロード役の中村さんも加わり、アイドルならぬ“ウマドル”全開の華があるステージとなっていた。
ミニコーナーとして東京公演でも行われた、メインステージ左右にあるマルチアングル用のカメラに向かって二手に分かれて、アピール合戦も実施。DAY1では、徳井さん率いるチームテイエムオペラオーと、優木さん率いるチームスーパークリークが対決。息の合ったアピールを重ねていくチームテイエムオペラオー、スーパークリークの母性と優しさを表すような“いい子いい子”のしぐさで締めくくるチームスーパークリークという対決は、最終的に明坂さんの判定でチームテイエムオペラオーの勝利となった。
ここで土師さん、久保田さん、大西さんがステージに残り、「メジロ家のよもやま話」という、寸劇を交えたスペシャルコンテンツに。メジロライアン、メジロドーベル、メジロブライトという“メジロ家”の3人が、ステージ上段でお茶会タイム。相談を進めるなかで、2022年のエイプリルフール企画として公開された「メジロ讃歌」を歌う流れに。ゆっくりを左右に振られるコンサートライトが一面に広がるなかで、美しさを感じる歌声が響き渡っていた。このあと、今後発売されるCD「WINNING LIVE 07」に収録されることも発表された。
楽曲の冒頭にある“やっとみんな会えたね”のフレーズが印象的な「GIRLS’ LEGEND U」(鈴木みのりさん、土師さん、咲々木さん、篠原さん、河井さん、和多田さん、久保田さん、大西さん、吉咲さん)では、ナンバリングイベント初出走メンバーが多く参加するなか、曲中ではゲーム内でプレーヤーの同期でありライバルでもある桐生院葵役の岡咲さんが、解説席から担当ウマ娘であるハッピーミーク役の吉咲さんに声援を送り、それに応えるという一幕も。
「NEXT FRONTIER」(衣川さん、優木さん、中村さん)では炎が吹きあがる演出のなかで、カッコよさと力強い歌声を響かせ、解説席に姿を見せたテイエムオペラオー役の徳井さんが堪能している様子も伺えた。さらに「winning the soul」(Machicoさん、矢野さん)では、2人がステージ上段でせりあがったところから、蹴り上げる姿もさることながら、気合の入った表情と歌声を響かせて、心に直接訴えかけるような熱さを感じられるものに。解説席に登場したサトノダイヤモンド役の立花さんが声援を送る一幕もあった。「WINnin' 5 -ウイニング☆ファイヴ-」(大坪さん、橋本さん、優木さん、島田さん、白砂さん)は、ゲーム内の育成シナリオ「アオハル杯~輝け、チームの絆~」にあわせて登場した楽曲であり、このシナリオでビターグラッセとリトルココンも初登場。曲中ではビターグラッセ役の島田さんと、リトルココン役の白砂さんによる掛け合いでアピールすするシーンも見られた。
DAY1唯一のソロ曲となった「全速!前進!ウマドルパワー☆」(大和田さん)。“3兆5000億人のファルコファン”に向けて、可愛らしいアイドルソングを“最強ウマドル”らしくパフォーマンス。その姿に、解説席にいたカレンチャン役の篠原さんと、アグネスデジタル役の鈴木さんも興奮している様子が伺えた。「Ring Ring ダイアリー」(Machicoさん、星谷さん、河井さん、首藤さん、前田佳織里さん)では、落ち着いた雰囲気のなかで柔らかい歌声を響かせ、癒しの空間を作り出していた。
楽曲を振り返るトークパートでは、「青春が待ってる」や「PRESENT MARCH♪」、「全速!前進!ウマドルパワー☆」といった曲は、2018年のCD発売記念イベント以来約4年ぶりの披露ということもあって嬉しかったということや、「メジロ賛歌」を6人フルメンバーで歌いたいという希望が語られたほか、白砂さんと島田さんは「WINnin' 5 -ウイニング☆ファイヴ-」を歌えたことの喜びや、色違いでおそろいのネイルをしてきたことなどが話されていた。
TVアニメ第1期のエンディングテーマの「グロウアップ・シャイン!」(大坪さん、橋本さん、土師さん、咲々木さん、優木さん、和多田さん、久保田さん、田澤さん、大西さん、吉咲さん)では、2台のトロッコに乗り込み、それぞれで応援合戦を繰り広げるとともに、トレーナーさんにさらなるエールを求めて、終盤の盛り上げを生み出していた。「Go This Way」(徳井さん、前田佳織里さん、中村さん)では清涼感を感じる曲調の中でも、幾たびと出てくる“前へ”のフレーズで、前へと進んでいく気持ちを3人の歌声で表現。さらに、1周年記念アニメ映像「1st Anniversary Special Animation」の楽曲である「Ambitious World」(立花さん、矢野さん)では、“キタサト”を称されるほど仲がいいキタサンブラックとサトノダイヤモンドの姿を、息がぴったりのパフォーマンスで伝えていた。そして壮大さを感じさせる「大好きのタカラバコ」を全員で歌い、ライブはゴールインという形で一区切りとなった。
トレーナーさんからアンコールを求める拍手を経て、岡咲さんが登場。最新情報の映像が上映されたのだが、新作配信アニメの制作決定についてはどよめきが起こっていた。そんななかでアンコールの幕が開き、コミックソング「走れウマ娘」を賑やかに歌う。ステージだけではなくトロッコにも乗り込んで盛り上げ、間奏では明坂さんの紹介でそれぞれがウマ娘としての挨拶も行っていた。終わりの挨拶では、MachicoさんがDAY2の出走メンバーに向けたエールとして、みんなでの拍手を行いバトンをつなぎつつ、最後の曲として、代表曲である「うまぴょい伝説」を歌い、DAY1を締めくくった。
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