日清食品とトヨタ、食に関する実証検討へ--完全栄養食メニューをWoven Cityで提供

　日清食品とトヨタ自動車は4月26日、食を通じたWell-Beingの実現に向けた実証について、具体的な検討を進めることで基本合意したと発表した。

　

　両社は、トヨタ自動車の子会社でさまざまなモビリティの開発などを担うウーブン・プラネット・ホールディングスとともに、日清食品が研究を進める最新の分子栄養学に基づく「完全栄養食メニュー」を、静岡県裾野市にてトヨタ自動車が建設を進めるWoven City内で提供。ひとりひとりに最適な「おいしいと健康」を目指す。

　具体的な取り組みとして、Woven Cityにおける完全栄養食メニューの提供を通じた、住民の食の選択肢拡充と健康増進の共同実証を行うほか、ひとりひとりに最適な完全栄養食メニューの提供に向けたデータ連携を実施する。

　Woven Cityは、モビリティカンパニーへの変革を目指すトヨタ自動車が、さまざまなパートナーと共にあらゆる実証を行う街。「モビリティ」にはA地点からB地点への移動に加え、「Move＝人の心を動かす」という意味も含まれている。トヨタ自動車では、Woven Cityで「モビリティ」の定義を拡大させ、ヒト中心とした幸せの量産を追求していくことに挑戦している。

　日清食品は、「Beyond Instant Foods」をスローガンに、即席食品の価値を超えた新たな「食文化」の創造に挑戦している。そのひとつとして、見た目やおいしさはそのままに、カロリーや塩分、糖質、脂質などがコントロールされ、必要な栄養素を全て満たす「完全栄養食」の研究を進めている。

　インスタントラーメンなどで培ってきた技術を応用し、独自かつ最先端の食品加工技術を駆使した未来の食の実現に向け、さまざまな取り組みを進めているという。

　両社は、日清食品の完全栄養食メニューをWoven City内で提供することなどを通じ、ひとりひとりに最適な「おいしいと健康」を目指し、食を通じたWell-Beingの実現に向けて取り組んでいくとしている。