史上初の完全に民間主導による国際宇宙ステーション(ISS)滞在ミッション「Ax-1」のため、SpaceXのロケットが米国時間4月8日に打ち上げられ、9日にISSに到着した。予定されている多数の実験の中には、将来の宇宙ステーションの組み立て方について知見を得られるであろう、最先端の建造技術も含まれる。
このミッションでは、米航空宇宙局(NASA)の元宇宙飛行士Michael Lopez-Allegria氏、米国人パイロットで冒険家のLarry Connor氏、イスラエル航空宇宙軍(IAF)の元パイロットで投資家のEytan Stibbe氏、カナダ人慈善家で投資家のMark Pathy氏がISSに8日間滞在する。
チームが予定している研究には、空気清浄装置、細胞生物学実験のほか、未来の宇宙飛行士に寄与すると期待される、ロボット技術を応用したタイルの自律的な組み立て実験などがある。
このタイルは、Ariel Ekblaw氏率いるマサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボのチームが開発した「Tessellated Electromagnetic Space Structures for the Exploration of Reconfigurable, Adaptive Environments(再構成可能な適応環境の探索に向けたモザイク状電磁空間構造)」(TESSERAE)の初期試作品だ。
この研究は、ISSの微小重力場で7つのタイルを組成させた以前のテストを踏まえている。宇宙空間で複数のタイルを自動的に組み合わせて、さまざまな構造物を作る可能性を模索するものだ。
ミッションを主導するAxiom Spaceによると、この研究は、「衛星や未来の宇宙居住船を軌道上で建造するための新たな可能性を開拓する」ものだという。
MITとEkblaw氏は、期待される将来の応用例として、地球外での多角形格子型居住ドームや、微小重力のコンサートホール、宇宙の大聖堂を挙げている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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