CNET Japanの編集記者が気になる話題のトピックなどを紹介していく連載「編集記者のアンテナ」。主にゲームなどのエンターテインメント関連も取材している佐藤が担当。今回は4月2日と3日に、埼玉県にあるベルーナドームにて開催された「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th ANNIVERSARY M@GICAL WONDERLAND!!!」の模様をお届けする。
これは、バンダイナムコエンターテインメントがソーシャルゲームを基点として多方面に展開している「アイドルマスター シンデレラガールズ」をテーマとして、同作に登場するアイドルの声を担当しているキャスト陣が出演するライブイベント。2021年11月で10周年を迎えたことを記念し、「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 10th ANNIVERSARY M@GICAL WONDERLAND TOUR!!!」を題したライブツアーを開催。これまで福岡公演、千葉公演、愛知公演、トロピカル公演(オンラインライブ)と実施してきた。
本公演はこのライブツアーファイナルとして行われたもの。ライブのコンセプトはもとより、出演するキャストも全てシークレットという、これまでにない告知がなされていた。そして実際にふたを開けると、2日間で総勢77名のキャストが出演し、楽曲はショートバージョンやメドレーを含めるものの、計100曲が披露されるという、アイドルマスターシリーズのライブイベントとして過去最大規模のステージとなっていた。
ちなみに、ベルーナドームでのシンデレラガールズ単独ライブは、2018年の6thライブ以来2度目(※当時の会場名称はメットライフドーム)。さらにさかのぼれば、2015年にアイドルマスターシリーズの10周年を記念したライブ(「THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!2015」)が行われた場所(※当時の会場名称は西武プリンスドーム)でもあり、シンデレラガールズ単独としても10周年にたどり着き、同じ場所でアニバーサリーライブが行われることとなった。
会場内では、新型コロナウイルスの影響と感染拡大防止、ならびに飛沫防止の観点から公演中の発声をともなう歓声やコールは控える形となっていた。集まった“プロデューサーさん”(※アイドルマスターシリーズのファンのこと)は、キャストのパフォーマンスに対して、拍手を送ったりコンサートライトを振って応えていた。また、アソビストア内「ASOBISTAGE」などを通じて、国内だけでなく海外に向けてもオンライン中継もあわせて実施した。
■DAY1出演者(※敬称略)
大橋彩香(島村卯月役)、藍原ことみ(一ノ瀬志希役)、朝井彩加(早坂美玲役)、五十嵐裕美(双葉杏役)、大空直美(緒方智絵里役)、大坪由佳(三村かな子役)、佐倉薫(黒埼ちとせ役)、下地紫野(中野有香役)、関口理咲(白雪千夜役)、髙野麻美(宮本フレデリカ役)、種﨑敦美(五十嵐響子役)、津田美波(小日向美穂役)、都丸ちよ(椎名法子役)、中島由貴(乙倉悠貴役)、藤本彩花(棟方愛海役)、三宅麻理恵(安部菜々役)、福原綾香(渋谷凛役)、青木志貴(二宮飛鳥役)、青木瑠璃子(多田李衣菜役)、飯田友子(速水奏役)、今井麻夏(佐々木千枝役)、桜咲千依(白坂小梅役)、鈴木みのり(藤原肇役)、高橋花林(森久保乃々役)、田辺留依(荒木比奈役)、千菅春香(松永涼役)、東山奈央(川島瑞樹役)、長島光那(上条春菜役)、渕上舞(北条加蓮役)、村中知(大和亜季役)、森下来奈(鷹富士茄子役)、ルゥティン(塩見周子役)、原紗友里(本田未央役)、赤﨑千夏(日野茜役)、金子有希(高森藍子役)、神谷早矢佳(南条光役)、木村珠莉(相葉夕美役)、鈴木絵理(堀裕子役)、伊達朱里紗(難波笑美役)、花井美春(村上巴役)、原優子(向井拓海役)、春瀬なつみ(龍崎薫役)、深川芹亜(喜多日菜子役)、松嵜麗(諸星きらり役)、松田颯水(星輝子役)、杜野まこ(姫川友紀役)、安野希世乃(木村夏樹役)、山下七海(大槻唯役)、佳村はるか(城ヶ崎美嘉役)
会場に設けられたステージは、花道やセンターステージがないメインステージのみだったが、ぱっと見ても横に長いと感じるほど大型のもので、お城をイメージしたセットが組まれていた。DAY1冒頭で、事務員である千川ちひろから前説として注意事項とともに、事前に行われた10周年記念楽曲投票企画「My Best Cinderella Songs」から、上位30曲が2日間にわたって披露されること、DAY1とDAY2で全く異なるコンセプトをもっていること、そしてDAY1で披露される楽曲数が50曲であることが告知。開始前から熱気を感じるほど大きな拍手が巻き起こっていた。
オープニングムービーが流れ、メインステージには大橋さんひとりが姿を見せた。1stライブで着用していたデザインの衣装をまとい、静かに「お願い!シンデレラ」のワンフレーズをアカペラで独唱。拍手に包まれるなか挨拶とともに、この日はこれまでのライブステージを振り返る内容であることを告知。後にわかることだが、各ライブイベントごとにブロックが分けられ、そのライブで印象的だった楽曲や、当時の衣装で披露する流れとなっていた。
最初にテーマとなったのは、本格的なライブイベントの始まりである「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 1stLIVE WONDERFUL M@GIC!!」(【当時の1stライブ記事】)から。その1曲目は、原紗友里さんによる「ミツボシ☆☆★」。1stライブでも序盤の盛り上げに一役買っていたことを彷彿させる、力強い歌声を響かせていた。さらに「My Best Cinderella Songs」8位の「ススメ☆オトメ ~jewel parade~」(大橋さん、福原さん、原紗友里さん、五十嵐さん、大坪さん、津田さん、三宅さん、青木瑠璃子さん、桜咲千依さん、赤﨑さん、松嵜さん、佳村さん)では、冒頭大橋さん、福原さん、原紗友里さんの3人が歌い進めるなか、途中から残りのキャストも登場。1stライブ出演のキャストが当時の衣装で歌うという懐かしさも感じさせる場面となっていた。
続いてのテーマは「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 4thLIVE TriCastle Story」さいたまスーパーアリーナ(SSA)公演(【当時の4thライブSSA公演記事】)のなかで行われた“Brand new Castle”。当時の公演では、アイドルたちがカードイラストなどで着用している衣装をモチーフとした個人衣装でステージを行ったのが特徴となっていた。そのなかで「BEYOND THE STARLIGHT」(下地さん、村中さん、木村さん、杜野さん)、「Snow Wings」(千菅さん、長島さん、金子さん)と、それぞれがアイドルたちが持つ個性を強調していたのと同時に、遠目で見ても誰の姿か分かりやすい衣装で楽曲を披露していた。
台湾で行われた初の海外公演「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS Initial Mess@ge」のブロックでは「メッセージ」(大坪さん、青木瑠璃子さん)に続き、「Vast world」(五十嵐さん、大空さん、桜咲さん、鈴木絵理さん、松嵜さん)と、当時の出演キャストが白を基調として帽子姿も印象的な衣装で披露した。
合間には、キャストではなくアイドルたちによるトークパートも設けられ、ここでは前川みくと市原仁奈がここまでを振り返るトークを実施。そして、当時「アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージ」(デレステ)3周年記念イベントとして行われた「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS SS3A Live Sound Booth♪」のブロックへと移った。
「My Best Cinderella Songs」23位となる「クレイジークレイジー」(藍原さん、髙野さん)で、楽曲の世界観に引き込む2人の歌声が響き渡ったのに続き、 「Trust me」(三宅さん、森下さん、神谷さん、深川さん)では、炎が吹きあがるなかで4人が熱唱。こと、森下さん、神谷さん、深川さん当時のSS3Aでアイマスシリーズの大型ライブに初出演し、大きなインパクトを残したことを彷彿とさせるステージとなった。
シンデレラガールズ単独としては初めてのドームライブとなった「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 6thLIVE MERRY-GO-ROUNDOME!!!」(【当時の6thライブメットライフドーム公演記事】)のブロックでは、「HARURUNRUN」(大坪さん、藤本さん、杜野さん)、「銀のイルカと熱い風」(今井さん、原優子さん、山下さん)、「秋めいて Ding Dong Dang!」(朝井さん、都丸さん、金子さん)、「Snow*Love」(津田さん、中島さん、鈴木絵理さん)と、公演日によって“春”“夏”“秋”“冬”をテーマにしたことを思い起こさせる四季を感じさせる楽曲が披露され、このパートで登場した12人が集って6thライブをイメージするような「Starry-Go-Round」を歌っていた。
小早川紗枝と城ヶ崎莉嘉によるトークパートを経て、「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 7thLIVE TOUR Special 3chord♪ Comical Pops!」(【当時の7thライブ千葉公演記事】)に。この公演を象徴する楽曲「comic cosmic」(五十嵐さん、下地さん、神谷さん、伊達さん、松嵜さん)や、ゆずの北川悠仁さんが作詞と作曲を手がけた楽曲で、当時はライブ初披露となっていた「無重力シャトル」(都丸さん、三宅さん、森下さん、春瀬さん、杜野さん)で、明るくポップな雰囲気に包み込んでいた。
「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 2ndLIVE PARTY M@GIC!!」(【当時の2ndライブ記事】)のブロックでは、バラード曲「オルゴールの小箱」(桜咲さん、東山さん)で柔らかな歌声が場内に響き渡り、「Nation Blue」(五十嵐さん、金子さん、鈴木絵理さん)では、カッコよくクールなステージを展開した。
合間となったトークパートでは、DJとして活躍しているDJ KOOさんからの応援メッセージが流れた。DJ KOOさんは「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 7thLIVE TOUR Special 3chord♪ Funky Dancing!」においてサプライズで登場し、当時大きな話題となっていた。そのメッセージを受けて同公演のブロックへ。マスコットキャラクターである「ぴにゃこら太」がサングラスをかけた“DJぴにゃ”の着ぐるみも登場するなか、象徴する楽曲「ミラーボール・ラブ」(大空さん、中島さん、藤本さん、深川さん、松嵜さん、杜野さん)で、ダンスホールさながらの雰囲気となっていた。
「My Best Cinderella Songs」26位の「Hotel Moonside」(飯田さん、田辺さん、長島さん)では、もとは奏のソロ曲ということもあり、飯田さんが冒頭クールなダンスパフォーマンスとともに披露するなか、2番からユニット「サイバーグラス」の田辺さんと長島さんが参加して、より厚みと迫力のあるステージに。さらに「My Best Cinderella Songs」25位の「バベル」(藍原さんと青木志貴さん)が続き、ダンサブルかつ独特な世界観の楽曲をもって魅了していた。
そのあとに歌われたのは「さよならアンドロメダ」(福原さん、高橋さん、村中さん)。「My Best Cinderella Songs」2位として発表されただけではなく、ついにオリジナルメンバー3人が揃ってのライブ披露が実現したということで、歌唱前から拍手が沸き起こる。“半屋外球場”とも言えるベルーナドームで、少しずつ暗くなってきた会場の天井などライトによって星々を示す演出のなかで、歌声を響かせていた。
ここで一息つくハーフタイムとなり、千川ちひろに扮した佐藤利奈さんがアリーナに登場。“黒ぴにゃこら太”と“ピンクぴにゃこら太”とともに歩きながらトーク。スクリーンには投稿されているコメントも表示され、それをもとに佐藤さんが話す一幕も。ここまでのライブでの感想を語るとともに、後半に向けた盛り上げを呼びかけていた。
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