スマートシティ・インスティテュート(SCI-Japan)と東京海上日動火災保険(東京海上日)は4月6日、スマートシティの推進ツールであるLiveable Well-Being City(LWC)指標を用いた、自治体向け都市分析モデルの活用促進において協業を開始すると発表した。
SCI-Japanは、スマートシティの拡大と高度化を推進するためのナレッジ・産官学民連携プラットフォームとして、2019年10月に設立された非営利型の一般社団法人。各地域における暮らしやすさや幸福感を数値化・可視化するための全国共通指標として、LWC指標の開発に取り組んでる。
一方の東京海上日動は、スマートシティに関連する社会課題の解決を目的に、これまでの事業活動の中で蓄積したリスクに関するノウハウを活用し、MaaS・防災・ヘルスケアなどの分野において、新たなソリューションの研究・開発を行っている。
両者は今回、東京海上日動がもつ防災領域におけるノウハウを生かしたLWC指標の高度化と、LWC指標を用いた都市分析モデルの普及に向けて、協業を開始した。
LWC指標は、オーストラリア・メルボルンの都市政策に用いられている「リバビリティ・インディケーター」の日本版として、SCI-Japanがロイヤルメルボルン工科大学と連携し、開発をスタートしたもの。
暮らしやすい街(Liveable)、幸福をもたらしてくれる街(Well-Being)として必要な要素がどれだけ備わっているかを、客観・主観両方のデータで把握し、市民の幸福度をさまざまな角度から測定する、総合指標パッケージで、居住、環境、移動・交通、医療福祉など19カテゴリーの客観指標と主観指標により構成されてる。
今回の協業では、災害大国である日本ならではの20番目の指標として、「自然災害・防災」指標の追加開発を共同で実施。東京海上日動のグループ会社である東京海上ディーアールによる災害グレーディング評価手法を応用し、主に水災や地震に係る災害リスクや防災対応力を指標化する。
SCI-Japanと東京海上日動は、東京海上日動がもつ全都道府県に広がる営業拠点ネットワークを活用し、自治体向けのLWC指標の活用支援に取り組む。
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