「motorola edge 30 pro」の2022年バージョンには、大容量バッテリー、高リフレッシュレートのディスプレイ、複数の背面カメラ、「Snapdragon 8 Gen 1」プロセッサーが搭載されている。どこかで聞いたことのあるスペックだと感じる人もいるかもしれない。サムスンとOnePlusのスマートフォンもほぼ同じスペックを備えているからだ。
edge 30 proが傑出しているのは、Motorolaによるソフトウェアのカスタマイズが素に近い「Android 12」を効果的に補完していることだ。カメラはこれまでのMotorolaスマートフォンの中で最高の部類に入っており、edge 30 proは必ず手に入れるべきスマートフォンだと思える。
しかし、1000ドル(日本では税込み8万9800円)という価格設定が事態を複雑にしている。この価格帯だと、「iPhone 13 Pro」やサムスンの「Galaxy S22+」といったスマートフォンと直接競合するからだ。これら2つのスマートフォンは機能面でedge 30 proよりも優れている。
2020年バージョンの特徴だった、印象的だが偶発的なタップが起こりやすいウォーターフォールディスプレイは姿を消し、側面が湾曲していないリフレッシュレート144Hzの6.7インチOLEDに置き換えられた。明らかに、これはMotorolaがこだわった部分だ。サムスンやApple、Googleのスマートフォンのリフレッシュレートは通常、最高で120Hzである。しかし、edge 30 proの144Hzというリフレッシュレートは、ASUSの「ROG Phone 5」などの高性能なゲーミングスマートフォンと同等の性能だ。
しかし、問題は、120Hzではなく144Hzのディスプレイを搭載することの利点をユーザーが実感できるかどうかということだ。簡単に言ってしまうと、その答えは「実感できない」である。実際のところ、それは、ユーザーがそうしたことにどれだけ敏感であるか、そして、「Google Play」ストアのアプリとゲームに144Hzのリフレッシュレートをサポートするものがいくつあるかによって決まる。ちなみに、その数は驚くべきものだ。
144Hzのディスプレイでは、動画やスクロール、アニメーションが滑らかに表示される。edge 30 proのレビュー動画の制作者は、屋外での表示の素晴らしさをたたえた。edge 30 proでゲームをするときの画質は驚異的だ。「PUBG Mobile」「Alto's Odyssey」「Lego Star Wars:The Complete Saga」など、何をプレイしても、グラフィックスは鮮やかだった。コントラストもかなり優れているため、ディテールや質感も鮮明に表示される。
ディスプレイを覆っているのは「Gorilla Glass 3」で、スマートフォンの背面は「Gorilla Glass 5」で保護されている。もちろん、この価格帯のほかのスマートフォンでは、「Gorilla Glass Victus」や「Gorilla Glass Victus+」が採用されているが、先ほど説明したように、そのほとんどでは144Hzのリフレッシュレートをサポートしていない。
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