AT&TとOneWebは、光ファイバー網利用が困難な米国内の非都市部で、人工衛星による企業向けインターネット接続サービスを提供すると発表した。
OneWebは、低い高度で地球を周回する地球低軌道(LEO)人工衛星を多数打ち上げ、それらを連携させる衛星コンステレーションで地球全域への高速インターネット接続サービス提供を目指している。現時点で288基の打ち上げを済ませ、2022年中に最終目標である648基構成を完成させる計画。
2021年末までに北緯50度以上の地域を対象とする商用サービスを開始し、全世界でのサービス開始時期は2022年としている。
AT&Tは、米国で250万カ所以上の事業所へ光ファイバーによる通信サービスを提供中。全米に張り巡らされた同社の光ファイバー網から1000フィート(約300m)以内に存在する事業所は、900万カ所以上あるそうだ。それでも、米国にはこうした光ファイバー通信サービスを利用できなかったり、携帯電話ネットワークに接続できなかったりする地域が残っているという。
そこで、AT&TはOneWebの協力を得て、光ファイバー接続の難しい地域で高速インターネット接続サービスを提供する。2021年中に、アラスカ州など米国北部州の企業や政府機関に対するサービスを始める。
なお、OneWebは資金調達でつまずいたため、米連邦破産法11条(チャプター11)で再建を図っていた。現在はソフトバンクグループなどからの出資を受け入れ、事業を継続している。
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