DMMは6月15日、1企業あたりのピッチ時間を“1分”に設定したオンライン展示会サービス「DMMピッチ」の提供を開始したことを発表した。発表会では、DMM 事業開発本部 新規事業推進室のイー・サムソン氏が実際の1分ピッチを実演しながら、サービスの概要を説明した。
同社がコロナ禍の2020年からいち早くオンライン展示会を開催してきたノウハウと、社会が徐々に従来の様式に戻りつつある現状を踏まえ、「しかたなくオンライン」ではなく「オンラインだからできること」を考えた結果生まれたものだという。
リアルの展示会だと、セミナーがメインとなり、パワーポイントなどの資料を提示しながら長時間話すことが一般的だ。DMMピッチでは、オンライン開催という特性を生かし、それらをコンパクトにまとめられることがメリットだと強調する。
また、DMM 事業開発本部 副本部長兼オンラインイベント事業部 事業部長の古波鮫大己氏によると、「従来の展示会(の開催日数)が3日間だったり、ウェビナーも1時間だったり、視聴する側からすると長い」という意見が寄せられていたといい、1度チャレンジ的な意味合いも込めて短い展示会を企画してみたかったと狙いを説明した。
ピッチの長さを“1分“にした理由については「従来のウェビナーが長いものだと90分、短くても30分程度で、(その長さは)有名な登壇者なら持つ時間だったが、企業のピッチだとスタートアップでもせいぜい5分」だったことを踏まえ、社内でもさまざまな検討を重ねた結果、複数社の話を聞いていくとなると1分がベストという結論に至ったと説明。また、オンラインのピッチは対面と比べ離脱率が高い現状があるとし、短いものを複数視聴してもらう形式がより適していると考えているという。
DMMピッチをローンチするにあたり、動画共有SNSの「TikTok」をヒントに研究したと同氏。TikTokから「短いながらに視聴者の目を引きつける点」を学んだと述べ、1分間のピッチのコンパクトさを活かして「最小時間で最大効果」を狙うものにしたいと期待を寄せた。
同サービスを利用する企業には、DMMがコンテンツや動画撮影などもサポートするという。利用料金は当面無料だが、有料化の際もなるべく低価格で提供予定(古波鮫氏)といい、パワーポイントなどを用意する手間が省けるなど、出店企業側にも負担軽減の大きなメリットがあると強調。また、ピッチ動画の横にリンクURLを添付するなど、公式ページへの送客も想定する。
実際にDMMピッチを利用したオンライン展示会が7月に開催され、合計9社が登壇予定。オープニング・クロージングあわせて11分を予定している。
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