温かい牛丼、アプリ注文で医療従事者にドローンがお届け--ACCESSや出前館ら実証実験

 ACCESS、エアロネクスト、出前館、吉野家の4社は6月10日、神奈川県、横須賀市、横須賀市立市民病院、神奈川県立海洋科学高等学校の協力のもと、出前館のアプリで注文された吉野家の牛丼弁当を横須賀市立市民病院の医療従事者にオンデマンドでドローン配送する実証実験を実施したと発表した。

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 同取組みは、2019年12月に神奈川県のドローン前提社会の実現に向けたモデル事業として採択された、エアロネクストの「ドローン物流定期ルートの開設に向けた実証実験」ならびに、横須賀市の地域課題解決を目指した「ヨコスカ×スマートモビリティ・チャレンジ」の一環になるという。また、2022年度の「空の産業革命レベル4」解禁に向けて、将来の食料品や医薬品のドローン定期配送を見据えている。

 同実験は、吉野家がキッチンカー(オレンジドリーム号)で調理した牛丼弁当を専用ボックスに格納し、出前館の配達員がドローン離陸地点の立石公園まで搬送。ドローンスタッフによって、専用ボックスを搭載したドローンが操作され、合計約5.2km(海上4.5km、陸上0.7km)の航路を約10分間飛行。横須賀市立市民病院屋上にて、医療従事者へと届けるものになる。

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 病院屋上に到着後に、熱々で牛丼のたれもこぼれず、中身も偏らず高い配送品質で届くことを実証する。

 なお、エアロネクスト独自の機体構造設計技術「4D GRAVITY」を搭載した物流専用ドローンを使用。飛行部と荷物搭載部が分離した構造で、飛行性能、応答性能、着陸性能に優れ、物流用途に特化した。自律制御システム研究所(ACSL)とエアロネクストの共同で開発された最新の機体で、今回が初お披露目になる。

 横須賀市立市民病院は、新型コロナウイルス感染症の入院が必要と診断された中等症の患者を受け入れる「重点医療機関」に指定されている。

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 しかし、同病院の周辺には昼食場所も少なく、昼食のため外出する時間的余裕もままならない中で、新型コロナウイルス感染症対策により病院内の食堂は時間短縮で運営。医療従事者にとって、温かいランチが取りにくい環境となっている。

 また、今後オンライン診療の検討も始めており、オンライン診療と医薬品配送の可能性を見据え、同実験に協力することになったという。

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