「カワラナイモノ」では角元さん、種田さん、藤井さんというユニット「トライスタービジョン」の3人が揃って歌うという、楽曲も含めて感慨深いものに。「ジレるハートに火をつけて」はユニット「灼熱少女」の5人が揃い、そして炎を背に歌うという、文字通り熱いステージが展開。さらに高橋さんと山口さんによるユニット「Sherry 'n Cherry」は「Cherry Colored Love」で、大人の世界とセクシーの雰囲気に包み込み、徐々に暗くなってきた場内に彩りを加えていた。
メンバーやダンサーが登場し、手にしたランタンを置いていく場面を経てライブも終盤。気持ちを落ち着かせるような「瞳の中のシリウス」や、夜でも熱さを感じさせる「Marionetteは眠らない」に「Raise the FLAG」、そして夜空にきらめく星々を感じさせる「Starry Melody」が歌われていった。
1日目と同様、アンコールを促す拍手や告知を経てメンバーが再登場。「なんどでも笑おう」に続き、「Glow Map」においてこの日は上田さんが「行ってきます!」の声を挙げ、メンバーが花道に駆けだしていった。そして最後に「Thank You!」を歌い、花火が打ちあがるなかで締めくくった。
これまでのミリオンライブ!の積み重ねと、屋外ライブならではと言える、そして1年越しでも実現したかったと感じられるステージとなっていた。それは単に初期のころからの曲を披露するというだけではなく“見たかったものが見れた、聴きたかったものが聴けた”と、そしてよりパワーアップしたと感じられるパフォーマンスでステージを見られたと思えるものとなっていた。
またキャスト陣のトークのなかでは、1年越しに実現したこともさることながら、久々にプロデューサーさんに会えたことの喜び、そして野外で明るいため姿がよく見えると口にする方も少なくなかった。実際、両日とも最初の「Flyers!!!」で一様に明るく、そして嬉しそうな表情をしていたと感じられたのが印象的で、それがパフォーマンスの後押しになっていたのも間違いないだろう。その喜びは、声援を控える状況でも大きな拍手を送ったりコンサートライトを振るプロデューサーさんにも同じことが言えるように思う。コロナ禍にあるなかでもミリオンライブ!やミリシタとしてさまざまな展開はあったが、いろんな人の気持ちに火をつけるようなステージと思えた次第だ。
見どころがすべてというぐらいのステージのなかで、それぞれに印象的なシーンはあると思われる。余談であるが、筆者のお気に入りのアイドルは木下ひなたということを踏まえて印象的だったところも多々ある。1日目の「ランニング・ハイッ」において、ユニット「キャンサー」のメンバーとして、田村さんが郁原さんと渡部優衣さんとともに登場し、さらに平山さんと駒形さんが参加するというなかで、ハイテンションなひなたを感じられるようなパフォーマンスで、ステージの序盤に勢いを付けたというところや、「ココロがかえる場所」で心が暖かくなるような歌声を響かせるなかで、ソロで歌ったところの歌詞がとても刺さるものだったとか、「Do the IDOL!! ~断崖絶壁チュパカブラ~」では、見た人の記憶に残りやすいぐらいにチュパカブラのぬいぐるみを独特な持ち方をしていたとか、トークのなかで衣装を見せるためにまわるとき、ひとり高速ターンを決めていたとか、2日目ではあったがひなたがオリジナルメンバーになっているユニット「ミックスナッツ」の「ドリームトラベラー」が歌われたことが嬉しいと感じつつも、いつかミックスナッツのメンバー5人がそろって「M・I・X・N・U・T・S」のコールをして歌ってほしい……などなどあるが、まず触れておきたいのは、「Good-Sleep, Baby▽」(※「▽」はハートマーク)と、それに関連して田村さんと渡部恵子さんと原嶋さんと行った、ひなたと桃子と育としてのステージだろう。
このひとつまえの「Bigバルーン◎」おいて、曲の終盤に3人が風船を手に登場し走り回るという光景があり、まさに子どもが遊んだような状態に。その後の「Good-Sleep, Baby▽」では、香里さんが加わった4人で歌唱。3人のかわいらしさを感じる歌声に加え、香里さんが歌織として歌う歌声は3人を包み込むようで、それはまさに3人の子どもたちと引率している歌織先生。間奏ではじゃんけんで負けたひなたが鬼となって、3人で「だるまさんがころんだ」を遊ぶ一幕も。とかくひなたが鬼になってシュンとしている姿がかわいらしいところ。そして3人はだんだん眠くなっていき、ステージにあるチェアで眠ってしまう。その状態から「夢色トレイン」が始まり、まさに3人の夢の中での光景が広がっている……という内容となっていた。曲をまたぐ演出もさることながら、キャンプという光景が目に浮かびやすいものであったこと、そして何より桃子と育とひなたが楽しんでいる、それがイメージできる光景が見られたというところでも印象的だったところだ。
もうひとつ触れておきたいのは、田村さんと大関さんと村川さんによる「Helloコンチェルト」。これは初期CDシリーズのひとつ「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE 09」のユニット曲で、本来は秋月律子(若林直美さん)も含めた4人が歌唱メンバーだが、ミリオンライブ!から登場したアイドル(キャスト)ではこの3人となる。そしてこれまでもさまざまなメンバーでこの曲は歌われてきたが、3人揃ってというのはこれまで機会がなく、当時の同CD発売記念イベントでも歌われてはいなかった。
ミリシタにあるイベントコミュ「プラチナスターシアター~Helloコンチェルト~」では屋外イベントでこの曲が歌われたという描写があり、今回の屋外ライブ披露はシチュエーションにあったもの。また、曲中の口上にある「here comes MILLIONSTARS」と“ミリオンスターズがやってきた”という意味あいの言葉が、この会場で言われるのもマッチしているところ。そしてこの口上を村川さんが担当しているのも、ミリシタのイベントコミュやCDのドラマパートで描かれた律子と亜利沙の関係性を想起させ、“律子から任されている亜利沙”の姿を彷彿とさせる。
もちろんいつかは4人で歌唱するところが見たいという願望はあるのだが、村川さんが亜利沙として歌う明るく彩りのある歌声、大関さんが美奈子として歌う元気で芯のある歌声、田村さんがひなたとして歌う柔らかく暖かい歌声が重なって屋外で響き渡ったことに感慨深さを感じたところだ。
こと、ひなたと言えば北海道出身の“田舎っ娘”で、自然に囲まれた野外ライブはお似合いというのもあるのだが、序盤での「Flyers!!!」や「Legend Girls!!」で田村さんが喜びに満ちた表情と、時折感激していると思われるような様子で歌っているのを見るなかで、純朴で素直なひなたでも同じように歌うであろうと、そんなひなたがそこにいるという感覚をすぐに、そして久々に得られたと思った次第だ。
なお本公演におけるアーカイブ配信は、「ASOBISTAGE」にて再編集版と特別映像付きとしてDAY1は6月26日16時30分から、DAY2は6月27日16時30分からそれぞれ公開予定で、配信期間は7月5日23時59分までを予定。またライブ映像商品(Blu-ray)も発売が決定している。
今後の展開について、ミリシタにおいては近日開催されるプラチナスターシアターの楽曲に「リフレインキス」が決定。イベントビジュアルが公開された。また次回メインコミュの主役が野々原茜で、楽曲「AIKANE?」も発表。こちらはすでに実装されている。
このほかゲーム内衣装の販売やイベント、アップデートなども告知。また、4周年のキービジュアルも公開。4周年に向けたアップデートなどは、6月に続報を発表予定としている。また、デジタルスタンプラリーなどを行うイベント「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ 4th Anniversary in AKIHABARA」の告知も行った。
(C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
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