Facebookは米国時間2月17日、オーストラリアの報道機関などが制作した記事等を同サービスで配信すること、およびユーザーがこれらのコンテンツを共有することに制限を加える考えを明らかにした。同国では、FacebookやGoogleなどのオンラインプラットフォーム運営企業に対し、ニュース配信元にコンテンツ使用料を支払うことを義務付ける法案が議論されており、今回のFacebookの対応はこれらの動きを受けたもの。
「News media bargaining code」というこの法案が成立した場合、検索結果にニュース記事を表示するGoogleにも影響が及ぶ。報道機関各社は、広告収入をめぐるハイテク企業との競争に苦戦しており、FacebookやGoogleなどのオンラインプラットフォームに表示される記事について、対価が支払われるべきと主張している。なお、Googleは同日、Rupert Murdoch氏が所有するNews Corpにニュースコンテンツの使用料を支払うことで合意したと発表した。
オーストラリア政府は現地時間16日に、FacebookやGoogleに対して、ニュース記事のクリック単位ではなく一括でニュース使用料を支払うことを求めるように、法案に微調整を加える計画を明らかにしていた。
Facebookは、自社のSNSにニュースを表示させることで同社が得ているビジネス上のメリットは「最小限」だとし、ニュースはユーザーがニュースフィードで目にするコンテンツの4%にも満たないとしている。なお、偽情報対策に力を入れる同社は、ユーザーがFacebook上で目にする政治的コンテンツの量も減らしている。
Facebookのオーストラリアとニュージーランド担当責任者を務めるWilliam Easton氏は、「Google検索には、ニュースが切り離せない形で縒り合わされており、パブリッシャーは自発的にコンテンツを提供しているわけではない。それに対してFacebookでは、パブリッシャーが自ら進んでFacebookにニュースを投稿することを選択している。そうすることで、より多くのサブスクリプションを販売し、読者層を拡大し、広告収入を増やすことができるからだ」とブログ記事で説明している。
Facebookが今回明らかにした対策により、オーストラリアのユーザーは同国内やその他の国のニュース記事をFacebook上で共有できなくなる。また同国以外のパブリッシャーはニュース記事を投稿できるが、そのリンクや投稿を同国の読者が共有することもできなくなる。さらに、同国のパブリッシャーは「Facebookページ」に記事を投稿したり共有することができなくなる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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