命を救ったApple Watch、係争中のAppleとQualcomm--Appleニュース一気読み

 9月25日~10月1日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。

 Appleは9月12日のイベントで、iPhone XS、iPhone XRとともにApple Watch Series 4を発表し、9月21日に発売された。

 Apple Watch Series 4は4年目にして初めてのデザイン変更が加わった。それぞれ2mmずつケースのサイズが拡大され、縁なしのオールスクリーンデザインによって画面サイズはより大きくなった。

 これまで42mmを使っていたユーザーも、画面サイズを犠牲にせず小型の40mmに乗り換えられる。ただし、40mmモデルにそのまま流用できるのは38mm向けバンドである点は注意が必要だ。

 Apple Watch Series 4の機能強化ポイントは心電図機能の搭載と、加速度センサの強化による転倒検出機能の追加だ。加えて、watchOS 5では平穏時心拍数の上昇や低下(頻脈・徐脈)を検出する機能も備えている。

 Appleは2018年夏までの期間、スタンフォード大学とともに「Apple Heart Study」という実験を米国内で実施していた。

 これは心拍数のデータを大規模に収集しながら、心臓疾患の兆候を見つけ出せるようにし、参加者にその兆候があれば、すぐにアプリの中から医師とのビデオ電話によって診察を行う仕組みだ。この実験は、Apple Watch Series 4に搭載されたECG(心電図)のFDAによる認可にも活用された。

 Apple Watchは当初、他のウェアラブルデバイスと同様に、フィットネス機能からマーケットを狙いはじめ、3年目となる2017年のSeries 3ではeSIMの内臓により単体でのセルラー通信をサポートし、コミュニケーション機能を急速に成立させた。

 そして4年目に健康と安全という領域に踏み込んできた。心電図の機能も転倒防止の際の緊急通報の機能についても、既に内蔵してきた心拍センサ類や通信機能をベースに成立しており、Appleの中で活発に「Apple Watchで人々の生活の中で何ができるか」というアイデアが試されていることがうかがえる。

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AppleがIntelに情報を提供した、とQualcommが批判

 ライセンスの問題で係争中のQualcommとAppleだが、2018年モデルとなるiPhone XSではQualcommのチップが排除され、Intelのモデムが搭載されたことが分解レポートなどで確認されている。

 その一方で、eSIMの利用によって、2つのモバイル回線を同時に待ち受けられる「DSDS」のサポートや、4×4MIMOによって1GbpsクラスのLTEを実現したり、5GHzの免許不要帯域を用いてLTE通信を行う「LAA」(QualcommはLTE-U、UはUnlicensed)をサポートしたりするなど、通信機能の向上が見られている。

 AppleはQualcommを相手に2016年、ライセンス料の支払い等に関連して10億ドルの賠償を求める訴訟を起こしている。Qualcommの技術ライセンスを背景としてチップ購入を迫るビジネスに対しては、Appleだけでなく各国のスマートフォン企業、規制当局からも競争の阻害となっている点が指摘されていた。

 そうした経緯の中で9月25日、QualcommはAppleが長年にわたり機密情報を収集し、新たなパートナーとしてiPhone向けモデムを独占するIntelに提供したと訴えている。2016年のQualcommの訴状では、「AppleがうっかりIntelに情報を漏らした」と指摘していたが、今回はより踏み込んで、AppleがIntelに対して、Qualcommの機密情報を提供したと指摘している。

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