次に良く言われることだが、通信速度が速くなるということも挙げられる。例えば現在のLTEは100Mbpsや150Mbpsと言われてもせいぜい20Mbpsが良いところ。対する自宅Wi-Fiの回線がADSLの場合、最高で8Mbpsや12Mbpsという家もあることだろう。
これではLTEよりも最高速度が遅くなってしまい、効果がないように思われるかもしれない。しかし、LTEがADSLよりも高速なのは空いている場合の数値で、混雑時には極端に通信速度が落ちることがあるのが現在の携帯電話回線の特徴だ。
その点、ADSLや光ファイバは概ね速度が安定しており、混雑時に極端に遅くなるということは少ない。インターネットなので絶対ADSLや光ファイバが安定して早いとは言い切れないが、平均すれば携帯電話のネット回線よりも安定して通信ができることは、使ったことのある人なら多くの人が感じていることだ。
また、前述のとおり、容量制限を超え、速度が遅くなってしまった場合にも家に戻って自宅Wi-Fiに接続すれば快適な通信速度で接続ができる。万一の際のバックアップとしても有効だ。
家にADSLや光ファイバがあることで、最近増えているネット家電をインターネットに接続することが容易になる。ネットにつなげたい家電の代表はテレビで、視聴者によるアンケート参加など、双方向参加型の番組はネット接続なしには参加できない。
逆に言えばネット接続さえしてしまえば、テレビも大変便利に利用できる。通常のテレビ番組を楽しむことのほか、テレビにYouTube再生機能を搭載するなどネット利用に対応したテレビも多くなっており、ネットにつないでいないのはもったいない。
こうした場合に必要なのは家のADSLや光ファイバ回線だ。テレビに無線LAN機能が搭載されていれば、自宅Wi-Fiに接続することで、新たにケーブルを引き回さなくてもネット接続が可能になる。
スマートフォンのテザリングでテレビのネット接続を利用することもできなくはないが、いつもスマートフォンが家にあるわけではないほか、その都度接続設定が必要だったり、前述のデータ通信容量制限に引っかったりする場合もある。
また、PCの接続も同様だ。PCの場合、OSやソフトウェアのセキュリティ更新が頻繁に発生する。その際の通信容量は比較的多く、スマートフォンのテザリングでは容量的に厳しいこともある。
自宅でWi-Fiを取り入れるメリットを挙げた。特にスマートフォンの月間容量制限にひっかかったことがあり、追加料金の支払い経験があるならなおさらだ。
無線LANルータは最新の11acに対応するもので6000円程度から。家の中の見通しがよいなら従来の11n対応でもいいかもしれない。こちらは3000円以下から手に入る。ADSLや光ファイバがない場合でも回線費用は12MbpsのADSLなら今なら月額2000円を少し超える程度から導入できるほか、マンションタイプの光ファイバもかなり手軽な料金で導入できる。
スマートフォンをはじめ、ゲーム機、その他ネット家電など、インターネット利用をさらに快適にするためには、自宅Wi-Fiの活用をおすすめしたい。
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