多くの人々が、Pichai氏の経歴はこの仕事に有利だと語っている。2004年にGoogleに入社したPichai氏は、Chromeの成功で株を上げた。実際にChromeや、「Gmail」「Google Drive」といったアプリ分野でのPichai氏の成功は、同氏が新しい役割を勝ち取るのに一役買ったようだ。
Hudson Square ResearchのアナリストDaniel Ernst氏は、「Chromeは非常にうまくいった。それは、Googleがデスクトップ検索における役割を強固にするのに大きく貢献した」と語っている。
Page氏がブログ記事で書いているように、2008年にGoogleが独自のブラウザをスタートさせたとき、世界に新しいブラウザが本当に必要だろうかと人々は疑問視していた。Statcounterによれば、現在ではChromeは最も利用されるブラウザとして揺るぎない地位を築いており、市場シェアは36.5%になるという。Net Applicationsの計算はそれとは異なり、Chromeのシェアは17.5%で、「Internet Explorer」と「Firefox」に次ぐ第3位だとしている。
Chrome OSはPichai氏が心から情熱を注いでいる分野のようだが、こちらも同じように、傍流のプロジェクトから、製品にインストールされるOSへと姿を変えてきた。Chrome OS搭載コンピュータは大成功にはなっていないものの、「Chromebook Pixel」のような製品は、第1世代からはかなり改善されたと考えられている。
Pichai氏は激しい感情と穏やかな笑顔の両方で良く知られている、やせ型の活動的な幹部だ。家族思いでもあり、プレゼンテーションの間に家族の写真を見せるのが好きだ。また、Chrome OSのテストでは、家族を実験台にすることでも知られている。例えば、娘にはChromebookで宿題をさせて、妻には別のChromebookで作業してもらい、さらに3台目はリモート環境で両親に使ってもらう、といった具合だ。
Pichai氏と会ったことのある米CNET記者によれば、同氏は自分のプロジェクトに対して本物の熱意を表しており、ChromeとChrome OSの話になると極めて情熱的になるが、それでも尊大だという評判はないという(これは珍しいことだ)。
Global Equities ResearchのアナリストTrip Chowdhry氏は、「Pichai氏は非常に有能な幹部だ」と語った上で、Pichai氏がChromeブラウザで実現したイノベーションのいくつかは素晴らしいと付け加えた。
Pichai氏はGoogleに加わる以前に、Applied MaterialsとMcKinsey & Companyで働いていた。インド工科大学で工学の学士号を取得し、大学からシルバーメダルを授与された。さらにスタンフォード大学で科学の修士号を、ペンシルバニア大学ウォートンスクールで経営学修士を取得しており、ウォートンスクールではシーベルスカラーとパルマースカラーに選ばれている。
Androidがその素晴らしい成長を続けていくつもりなら、Pichai氏は注意深くある必要があるだろう。素早い対応を心がけることが必ず役に立つはずだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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