そんな“場”の形成を重視するco-ba。入居者が自由に本をおけるシェア本棚も作っていたが、それを拡大したのが今回のco-ba libraryとなる。
co-baの入居するビルの6階ワンフロアをそのままライブラリスペース化。スペースは3つに分け、エントランス部分には雑誌などを置けるスペースを用意。中央のスペースはシェア本棚として、co-baの入居者がシェアしたいと思う本を並べる。本棚は提供者ごとに分けて並べることで、その人の人となりや得意な分野、趣味などを知ることができる。一番奥のスペースは、co-baが選んだセレクターやイベント主催者などがセレクトした書籍や雑誌数冊だけを置けるようにする。本の持ち出しは基本禁止だが、持ち主との直接交渉は可能にする。「どんな人が居るのか、スペックで表せない価値がある。そして空間自体がco-baのコミュニティを伝えてくれる」(中村氏)
co-ba libraryは、co-ba入居者のほか、ワンデイドロップイン(1日利用)で利用可能。「外とのつながりを作る場所にする。パブリックとプライベートなスペースが交わる空間にしたい」(村上氏)。またこれにあわせて、来客時の会議スペースも提供していた5階のco-baは、入居者のみのスペースとする。
入居者は順調に増え、ビジネス的にも好調というco-ba。それでも1フロアの増床となると、簡単な決断とはいかなかったのではないだろうか。村上氏は「内部環境として、入居者は増えており、ビジネスとしてもうまくいっている。加えてビルのオーナーとも連携が取れて応援してもらっている。オーナーとも一緒に渋谷の街を作っていくという考えで動いている」と語る。そしてもうひとつの理由が、都内に急増するコワーキングスペースと差別化だ。
「今たくさんのコワーキングスペースが出てきているが、(バズワードとして)一緒に消費されたくない。『脱コワーキング』という意味ではなく、別の軸でもスペースを作ることを考えていきたい」(村上氏)
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