「DEMOfall」で見つけたお勧め注目製品の数々 - (page 2)

文:Rafe Needleman(CNET News.com) 翻訳校正:吉武稔夫、矢倉美登里、長谷睦2006年09月29日 23時44分

 また、「Cuts」というビデオ編集ソフトウェアも気に入った。映画やテレビ番組などの動画ファイルの編集に、空恐ろしくなるほど巧妙な手法を導入したこのソフトを使えば、カウボーイ同士の愛を描いた「ブロークバック・マウンテン」を普通のカウボーイ映画に仕立てたり、若者たちが悪ふざけを繰り広げる映画「Jackass II」から毒気を抜いておばあちゃんにも安心して見せられる2分間のバージョンを作成したりといったリミックスも可能になる。しかも、共有されるのは、動画ファイルそのものではなく、編集情報だけ--編集済みの作品はMacやWindows搭載パソコンで視聴可能だが、DVDやインターネットからダウンロードした映像など、合法的なオリジナル画像が別途必要になる--なので、知的所有権に関する訴訟問題が持ち上がることもない。わたしが思うに、このソフトの販売元は、ユーザーが他人の編集した作品を見られるように、今後はDVDや映像のダウンロード販売を手がけるのではないだろうか。

 最後は携帯電話版「Skype」とでも言うべき製品、「Jajah Mobile」だ。携帯端末にインストールされたアプレットが、携帯電話のボタンから入力された電話番号を読み取り、VoIPを介して発信する仕組みで、Jajahの会員同士なら無料で通話でき、会員以外との通話でも世界中の大半の地域へ1分あたり2セントという格安の料金で通話ができる。このアプレットはすぐれものだ。どうしてSkypeが最初にこのような製品を手がけなかったのだろう。

ZDNetのMarc Orchant記者:AdapviceBlueのBlueorganizerについては、わたしもRatcliffe記者と同意見だ。このショーで見かけてすぐにインストールした製品は、これが最初だった。信頼できるサイトに接続するので、この製品を使って収集した情報を安心して活用でき、得るところが大きかった。これに比べると、他の情報収集ツールの場合は集まった情報の活用度で劣る感がある。

 また、「SiteKreator」にも非常に感心した。簡単な操作で本格的なウェブサイトを構築できるツールで、わたしの家族でも簡単に使えそうだと思えたのはこれが初めてだ。しかも、性能も十分なので、サイトを運営していればそのうちやりたくなるようなこと(たとえばブログや掲示板を追加したり、パスワードで保護されたコンテンツコーナーを設けたり、メーリングリストやRSSフィードなどのコミュニケーションツールを提供すること)もこの製品を使えば可能だ。

 3つ目のお勧めは「ThinkFree Office」だ。この製品の開発段階から注目してきたが、最新バージョンはこれまで目にしたインターネットアプリケーションの中でも、最も充実したものの1つとなっている。特に、ドキュメント共有機能とバージョン管理機能は強力だ。

ZDNetのDan Farber記者:ほかの製品と比べて際立って優れた製品がなかったため、DEMOFallで見かけた優秀な製品の多くは、同僚の記者たちがこれまでの記事の中で取り上げてしまっている。そこで、わたしは企業向けの製品から3つほどピックアップしよう。まず、PostPath が出展したLinuxベースの「The PostPath Server」と、「Microsoft Exchange」用のディザスタリカバリソリューションを1つの筐体にまとめたTenerosの「Teneros Application Continuity Appliance for Microsoft Exchange」は非常に魅力的に映った。また、Trigenceのアプリケーション仮想化プラットフォーム「Trigence AE」も気に入った。さらは、KoralやSystem One、Serebrum、MindTouchなどが出展したコンテンツ管理製品からは、wikiやWeb 2.0がビジネスアプリケーションにも影響を与えていることがはっきりと見て取れた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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