最終更新時刻:2011年2月28日(月) 21時26分
明日の日本を沸かせるITベンチャー、大募集

協賛企業紹介:BIGLOBEキャピタル株式会社

幅広いベンチャーを支援し、本体事業とのシナジーを拡大

 新規事業の戦略投資とアライアンス展開の推進を担う新会社として、2007年10月にNECビッグローブ(ビッグローブ)から分社化し、設立された「BIGLOBEキャピタル」。

 大企業ならではの安定した事業基盤とリソースを活かしながらも外資による新しい空気を取り込み、スピーディーにベンチャー企業への支援を行っていきたいというのが同社の心意気だ。同社のシニアファンドマネージャの久保真氏は「多少荒削りでも独創性があるパートナーが欲しい」と、投資先に求める期待を語る。

独立したベンチャーキャピタルとしての支援も

シニアファンドマネージャ 久保真氏

 同社の母体であるビッグローブは、ISP事業、ポータル事業、プラットフォーム事業の3つを柱に個人・法人向けにサービスを展開する企業だ。「純投資ではなく、本体の事業ともどこかでつながってほしい」と久保氏が語るように、本体事業とのシナジーを生む企業への投資に期待を寄せる。

 しかし、その一方で久保氏は「ビッグローブにつなげるためだけのベンチャーキャピタルではない」と強調する。「最初はどうしても関係企業に出資することが多かったが、投資は投資としてある程度のリスクテイクも必要」と、本体の事業領域とは直接関わりのない分野への投資にも積極的な姿勢を見せる。また「場合によっては出資先にビッグローブの競合を紹介することもある。何より出資先の立場に立ってサポートをしていきたい」と久保氏。同社が目指すのは、あくまで独立したベンチャー・キャピタルとして、投資先との“Win-Winの関係”を維持しながら支援していくことにある。

 とはいえ、ビッグローブが提供する資金面以外のリソースは、ベンチャー企業にとっては魅力的だ。「特許出願ひとつにしても、特許権を取得しやすい書類の書き方がある。このようにビッグローブやNECには長年培った実績によるノウハウがある。また安定したデータセンターを提供することで安心してビジネスに集中できるとか、ビッグローブが持つ会員組織をバックグランドにマーケティングや検証を行うといった、当社の強みを活かしたサポートができる」と久保氏は説明する。

今後は他産業とITを組み合わせた事業にも期待

 2008年秋からの世界的金融不況により、ベンチャー企業の資金調達は従来よりも厳しい状況が続く。しかし、久保氏は「構造が変わるときこそ、従来とは違うやり方が突破口になるはず」と前向きな見方を示す。「IT業界で特に注目しているのはAndroidなどの新しい携帯市場だが、テクノロジーを使って圧倒的にコストを削減するとか、産業構造を変えるような革新的なサービスの出現にも期待している。構造自体に非効率が生じていて、市場は大きいのに大企業が面倒がって手をつけない部分に着目した事業は大歓迎」と久保氏。

 さらに「IT業界でITを使うというアイデアだけでなく、ITとはまったく違う産業にITを取り入れるというアプローチのほうがこれからはパワーがあると思う」と、IT以外の分野にも目を向けてテクノロジーを活用した新規事業に積極的な投資を行っていきたい意向を語った。