2022年 PC/スマートデバイスのシェア動向と管理/運用の課題がITインフラ全体に与える影響

ノークリサーチはPC/スマートデバイスのシェア動向ならびにエンドポイント端末の管理/運用における課題がITインフラ全体に与える影響に関する調査を行い、その分析結果を発表した。

<エンドポイントの課題がサーバを含むITインフラにどう影響するか?を踏まえた施策立案が大切>
■当面はWindows 10とWindows 11の併存が続く、残存するWindows 7/8.1からの移行も急務
■Lenovo陣営(NEC PCとFCCL含む)が今後社数シェアを伸ばす兆候、グーグルなども微増
■ID管理や認証処理に課題があると、オンプレ/クラウドの使い分けなどにも悪影響を及ぼす

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2022年8月16日

2022年 PC/スマートデバイスのシェア動向と管理/運用の課題がITインフラ全体に与える影響

調査設計/分析/執筆:岩上由高


ノークリサーチ(本社: 〒160-0022東京都新宿区新宿2-13-10武蔵野ビル5階23号室:代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5361-7880URL:http//www.norkresearch.co.jp)はPC/スマートデバイスのシェア動向ならびにエンドポイント端末の管理/運用における課題がITインフラ全体に与える影響に関する調査を行い、その分析結果を発表した。 本リリースは「2022年版 サーバ&エンドポイントにおけるITインフラ導入/運用の実態と展望レポート」のサンプル/ダイジェストである。

<エンドポイントの課題がサーバを含むITインフラにどう影響するか?を踏まえた施策立案が大切>
■当面はWindows 10とWindows 11の併存が続く、残存するWindows 7/8.1からの移行も急務
■Lenovo陣営(NEC PCとFCCL含む)が今後社数シェアを伸ばす兆候、グーグルなども微増
■ID管理や認証処理に課題があると、オンプレ/クラウドの使い分けなどにも悪影響を及ぼす


調査対象企業: 有効回答件数700社(全年商、 全業種、日本全国)
調査対象職責: 企業のITインフラにおける決裁、計画立案、選定/導入、管理/運用のいずれかに関わる職責
調査実施時期: 2022年6月
※詳細は右記の調査レポート案内を参照 リンク


■当面はWindows 10とWindows 11の併存が続く、残存するWindows 7/8.1からの移行も急務
本リリースの元となる調査レポートでは小規模企業/中堅・中小企業/大企業におけるエンドポイント端末(PC/スマートデバイス)の活用状況を集計/分析している。以下のグラフは導入済み/導入予定のエンドポイント端末OSを尋ねた結果の一部を抜粋したものだ。(調査レポートには年商、業種、従業員数、IT管理/運用の人員体制などの様々な属性別の集計データが含まれる)
導入予定と導入済みを比べると、「Windows 10」が大きく減少し、「Windows 11」が大幅に増加している。「Windows 10」は2025年10月にサポート終了を迎えるため、今後の導入予定では長期の利用が見込める「Windows 11」を選択するケースが増えると予想される。ただし、導入予定における両者の値は同程度であるため、当面は「Windows 10」と「Windows 11」が併存する状況が続くと予想される。ベンダや販社/SIerとしては両者をカバーできる体制を整えておく必要がある。 また、サポート終了が2023年1月に迫る「Windows 8.1」および既にサポートが終了している「Windows 7 SP1」も依然として残存していることが確認できる。「Windows 7 SP1」では有償の延長サポート「ESU(Extended Security Update)」が提供されているが、2023年1月で終了となる。さらに「Windows 8.1」向けのESU提供は現時点では予定されていない。 つまり、「Windows 7 SP1」と「Windows 8.1」は2023年1月以降は利用できなくなる。これらのOSを利用する顧客を持つベンダや販社/SIerは早期の移行提案が必須となってくる。次頁では、従業員数別に見たOSの傾向やベンダシェアなどの更なる詳細について述べている。


■Lenovo陣営(NEC PCとFCCL含む)が今後社数シェアを伸ばす兆候、グーグルなども微増
また、企業規模による傾向差にも留意が必要だ。以下のグラフは導入予定のエンドポイント端末OSを尋ねた結果を従業員数別に集計し、従業員数20~49人(※1)と1000~2999人(※2)におけるデータの一部を抜粋したものだ。(調査レポートには20人未満 / 20~49人 / 50~99人 / 100~299人 / 300~499人 / 500~999人 / 1000~2999人 / 3000~4999人 / 5000人以上の従業員数区分で集計した全てのデータが含まれる)
※1の従業員数規模では業務システムも簡素であり、OS更新時の作業負担も少ない。そのため、「Windows 11」の導入予定が全体と比べて10ポイント以上高くなっていることがわかる。一方、※2の規模では「Windows 10」の値が高く、「iOS」や「Linux」の利用意向も高い。ここでは詳細は割愛するが、※2の規模では端末を利用する場面も多様化しており、それがOSの多様化にもつながっていると考えられる。こうした規模による違いもエンドポイント端末の導入提案においては重要となってくる。 さらに以下のグラフは導入済み/導入予定のエンドポイント端末のベンダを尋ねた結果の一部を抜粋したものだ。(全ベンダ一覧は本リリースの4頁または右記の調査レポート案内を参照 リンク
大手ベンダ5社の導入予定と導入済みの値を比較すると、「NECパーソナルコンピュータ(NEC PC)」 「富士通クライアントコンピューティング(FCCL)」 「レノボ・ジャパン」は増加し、「デル・テクノロジーズ」 「日本HP」は微減となっている。NEC PCおよびFCCLは共にLenovo傘下であるため、総じて今後はLenovo陣営が増加し、残る2社は微減という展開になると予想される。
また、「Apple Japan」「日本マイクロソフト」「グーグル」はいずれも微増となっている。ここでは詳細は割愛するが、OSの動向と突き合わせると、「Apple Japan」の増加はスマートフォン向けの「iOS」およびタブレット向けの「iPadOS」、「日本マイクロソフト」の増加は「Surface」が牽引しており、「グーグル」の増加は「Chrome OS」と「Android」の寄与がほぼ半々の状況となっている。次頁ではエンドポイント端末の管理/運用における課題とそれがITインフラ全体に及ぼす影響について述べている。


■ID管理や認証処理に課題があると、オンプレ/クラウドの使い分けなどにも悪影響を及ぼす
さらに、本リリースの元となる調査レポートではエンドポイント管理/運用における課題やニーズについても詳しい集計/分析を行っている。以下のグラフは課題を尋ねた結果から、「OSやアプリケーションに関連する項目」を抜粋したものだ。(課題項目の一覧は本リリース4頁または右記の調査レポート案内を参照 リンク) 「新しいOSにバージョンアップする作業が負担」(※1)の値が最も高く、「Windows OSの自動更新を管理/制御できない」(※2)が続いている。冒頭で確認したように、今後は「Windows 10」から「Windows 11」への移行が進むが、「Windows 11」導入ではTPM2.0などのハードウェア要件やUIなどの使い勝手の変更がユーザ企業から見た場合に負担となる可能性もある。※1の値が高くなる背景にはこうした要因が考えられる。また、※2は高い値を示していることから、WaaS対応に苦慮するユーザ企業が依然として少なくないことがわかる。ベンダや販社/SIerとしてはWaaSにおける機能更新プログラムを管理/制御するための施策を引き続き啓蒙/普及させていくことが重要となってくる。 本リリースの最後にエンドポイントにおける課題がサーバを含めたITインフラ全体にどのように影響するか?について見ていくことにする。以下のグラフはエンドポイント管理/運用において「ID管理や認証処理が散在して管理できていない」という課題を抱えるユーザ企業がサーバ管理/運用において直面している課題を全体平均と比較したものだ。いずれの項目も全体と比べて20ポイント以上高い値となっている。 つまり、エンドポイントのID管理や認証処理に課題を抱えるユーザ企業はサーバ管理/運用を含めたITインフラ全般においても「オンプレミスとクラウドの連携および使い分け」「リモートでの管理/運用」「有用なデータと無駄なデータの判別」「手作業のミスに起因する障害やIT企業との役割分担」といった点で課題に直面していることがわかる。このようにベンダや販社/SIerとしては、エンドポイントにおける課題がITインフラ全体にどう影響するか?といった視点でエンドポイント管理/運用の重要性を伝えていくことが大切だ。本リリースの元になる調査レポートでは上記以外の様々な課題/ニーズについても、エンドポイントとサーバとの関連性を分析し、今後に向けた提言を述べている。


本リリースで参照したデータの選択肢一覧(調査レポートの概要は次頁参照)

以下では本リリースで参照した「導入済み/導入予定のエンドポイント端末のベンダ」および「エンドポイント管理/運用における課題」の選択肢一覧を掲載している。(その他の設問や調査レポートに関する詳細は下記の調査レポート案内を参照)
調査レポート案内: リンク

「導入済み/導入予定のエンドポイント端末のベンダ」の選択肢一覧(複数回答可)
・NECパーソナルコンピュータ 例) 「Mate」、「VersaPro」シリーズ
・富士通クライアントコンピューティング 例) 「ESPRIMO」、「LIFEBOOK」シリーズ
・デル・テクノロジーズ 例) 「Vostro」、「Latitude」シリーズ
・日本HP 例) 「Pro」、「Elite」シリーズ
・レノボ・ジャパン 例) 「ThinkCentre」、「ThinkBook」シリーズ
・Apple Japan 例) 「iMac」、「MacBook」、「iPad」、「iPhone」シリーズ
・日本マイクロソフト 例) 「Surface」シリーズ
・グーグル 例) 「Google Pixel」シリーズ
・Dynabook 例) 「dynaDesk」、「dynabook」シリーズ
・パナソニック 例) 「Let's note」、「TOUGHBOOK」シリーズ
・セイコーエプソン 例) 「Endeavor」シリーズ
・ユニットコム 例) 「iiyama PC」シリーズ
・VAIO 例) 「VAIO」シリーズ
・ASUS Japan(エイスース) 例) 「Zenbook」シリーズ
・日本エイサー(Acer) 例) 「Aspire」、「Swift」シリーズ
・FCNT(旧:富士通コネクテッドテクノロジーズ) 例) 「arrows」シリーズ
・シャープ 例) 「AQUOS」シリーズ
・サムスン電子ジャパン 例) 「Galaxy」シリーズ
・ソニー 例) 「Xperia」シリーズ
・京セラ 例) 「DIGNO」、「TORQUE」シリーズ
・オウガ・ジャパン(OPPO) 例) 「Find X」、「Reno」シリーズ
・Xiaomi Japan(シャオミ) 例) 「Redmi」シリーズ
・ZTEジャパン 例) 「a1」シリーズ
・ファーウェイ・ジャパン 例) 「Mate Book」、「P20/P30/P40」シリーズ
・その他:

「エンドポイント管理/運用における課題」の選択肢一覧(複数回答可)
<<OSやアプリケーションに関連する項目>>
・Windows OSの自動更新を管理/制御できない
・新しいOSにバージョンアップする作業が負担
・バージョンの異なるOSを統一管理できない
・アプリケーションの導入状況を把握できない
・ライセンス費用の無駄を把握/改善できない
<<データの保護や保全に関連する項目>>
・社外持ち出し端末からのデータ漏えいが心配
・端末内のデータを手軽にバックアップできない
<<ネットワークやセキュリティに関連する項目>>
・社外/自宅から社内に安全/手軽に接続できない
・インターネット未接続の状態では業務ができない
・ID管理や認証処理が散在して管理できていない
・在宅勤務で利用している端末が無防備である
・IoT関連機器をPCと同じように管理できない
<<端末の管理や維持に関連する項目>>
・社外/自宅の端末を遠隔で管理/制御できない
・サポート期限があるため、現状を維持できない
<<端末の種類や形状に関連する項目>>
・業務のニーズに合致した性能/形状の端末がない
・タブレットやスマートフォンの使い道が見つからない
・個人所有の端末を有効活用できていない
・個人所有の端末が無断で利用されている
<<自社の体制や人員に関連する項目>>
・管理/運用を担う社内の人材が不足している
・個々の従業員が端末設定を勝手に変更する
・社内の問い合わせが多すぎて対応できない
<<その他>>
・その他:
・課題は全くない(排他)


本リリースの元となる調査レポート

『2022年版 サーバ&エンドポイントにおけるITインフラ導入/運用の実態と展望レポート』
サーバ&エンドポイント、クラウド&オンプレミスといった多角的な視点からITインフラ導入の提案ポイントを解説
【対象企業属性】(有効回答件数:700社)
年商: 5億円未満(155件) / 5億円以上~50億円未満(143件) / 50億円以上~100億円未満(121件) / 100億円以上~ 300億円未満(112件) /300億円以上~ 500億円未満(73件) / 500億円以上(96件) ※本調査レポートは年商500億円以上の大企業も集計/分析の対象となる
業種: 組立製造業(85件) / 加工製造業(102件) / 建設業(83件) / 卸売業(84件) / 小売業(75件) / 運輸業(82件)/IT関連サービス業(91件)/ 一般サービス業(98件)
地域: 北海道地方 / 東北地方 / 関東地方 / 北陸地方 / 中部地方 / 近畿地方 / 中国地方 / 四国地方 / 九州・沖縄地方
従業員数: 20人未満 / 20人以上~50人未満 / 50人以上~100人未満 / 100人以上~300人未満 / 300人以上~500人未満 /500人以上~1000人未満 / 1000人以上~3000人未満 / 3000人以上~5000人未満 / 5000人以上
IT管理/運用の人員規模: 兼任1名 / 兼任2~5名 / 兼任6~9名 / 兼任10名以上 / 専任1名 / 専任2~5名 / 専任6~9名 /専任10名以上 / 外部委託(常駐) / 外部委託(非常駐) / IT管理・運用は全く行っていない /IT管理・運用は都度適切な社員が担当 / その他:
ビジネス拠点の状況: 1ヶ所のみ / 2~5ヶ所(統一管理) / 2~5ヶ所(個別管理) / 6ヶ所以上(統一管理) / 6ヶ所以上(個別管理) /その他:
【分析サマリの章構成】
第1章.導入済み/導入予定のサーバの形態、インスタンス数、システム構成
IaaS、PaaS、サーバレスなどは導入済みサーバの何割を占めるか?コンテナ活用は今後も伸びるのか?インスタンス数で比較した場合、クラウドとオンプレミスはどちらが多いのか?など
第2章.導入済み/導入予定のサーバのOS、ベンダ/クラウド事業者
CentOSの代替として有望なLinux OSは?オフコンからの移行は進んでいるか?IaaS/PaaS事業者のシェア首位は?など
第3章.導入済み/導入予定のストレージ形態
HCI(ハイパーコンバージドインフラ)は今後も伸びていくか?フラッシュストレージ導入が期待できる年商規模は?など
第4章.サーバ管理/運用の課題と今後の方針、望ましいクラウド移行パターン
ハイブリッドクラウドにおける最大の課題は何か?海外データセンタは避ける傾向にあるのか?クラウド移行においてはリホスト、リファクタ、リビルド、リプレースなどの中で、どれが最も多く選ばれるのか?など
第5章.導入済み/導入予定のエンドポイント管理/運用の形態、種別、端末台数
クラウドVDIやDevice as a Serviceは現在どこまで普及しており、今後は何が伸びるのか?リース/レンタルやBYODが企業の導入済み端末台数に占める割合はどれくらいか?スマートデバイスの利用が活発なのはどの従業員数規模か?など
第6章.導入済み/導入予定のエンドポイント端末の利用場面、OS、ベンダ
移動中/外出中、ワークスペース、従業員の自宅など、PCやスマートデバイスを利用する場面はどこまで広がっているか?Windows 10からWindows 11への移行は進むのか?当面は両者が併存するのか?シェア首位のPCベンダはどこか?など
第7章.エンドポイント管理/運用における現状の課題と今後の方針
セキュリティ対策とOSアップデート対応を比較した場合、管理/運用の負担が大きいのはどちらか?クラウドVDIと軽量なPCを組み合わせれば、Windows以外のOSも選択肢となるのか?それとも、従来と同様のPC形態が選ばれるのか?など
第8章.サーバとエンドポイントの双方を俯瞰した課題やニーズの関連性
エンドポイントのID管理に課題を抱える企業に共通するサーバ管理/運用の課題とは何か?ゼロトラストを重視する企業にとって社内設置の管理サーバは不要なのか?または逆に必要なのか?など
【価格】 180,000円(税別) 【発刊日】 2022年7月29日
詳細は右記の調査レポート案内をご参照ください リンク

本データの無断引用・転載を禁じます。引用・転載をご希望の場合は下記をご参照の上、担当窓口にお問い合わせください。 引用・転載のポリシー: リンク

当調査データに関するお問い合わせ

株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-13-10 武蔵野ビル5階23号室
TEL 03-5361-7880 FAX 03-5361-7881
Mail: inform@norkresearch.co.jp
Web: www.norkresearch.co.jp

本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]