ネットサービス、閉鎖の作法とは?

2009年4月28日 20時00分

 NTTデータがブログサービス「Doblog」を5月30日をもって終了します。サービス終了の理由は、ブログシステムの技術的知見、コミュニティサービス運営のノウハウを蓄積できたから、だそうです。

 インターネットサービスには企業側の事情によって、実験的サービス、ベータサービスと銘打たれたものが多くあります。一方でユーザーが情報発信の重要な担い手として活躍する時代でもあります。ブログ、ソーシャルネットワーキングサービスなどに代表されるネットメディアは、ユーザーの生み出すコンテンツなくして成り立ちません。

 ネットサービスを閉じるときに企業はどのようなことに気をつけるべきなのでしょうか。パネリストの皆さんの考える「ネットサービス閉鎖の作法」について、ご意見を聞かせてください。読者の皆様からのコメントもお待ちしています。


  • 田端信太郎
    田端信太郎さん (株式会社ライブドア 執行役員 メディア事業部長)
    CGMサービスでは、そのデータは、作成したユーザーのものです。ブログでいえば、ブログ記事は、ブロガーの貴重な財産です。

    ゆえに、ログデータをユーザーが自由に引越し先に持っていけるようにExport可能にすることは、『最低限』の義務でしょう。

    ブラックホールのように、ユーザーからデータを吸い込むだけ、吸い込んで「はい、お終い」では、無責任、極まりないです(今回、Doblogでは、記事データのサルベージを何とか完了させた部分には、現場エンジニアの最低限の「矜持」があったと思います)。

    さらに言えば、URLに付いたドメイン外からのリンク構造や、検索エンジンからの評価、ページランクなども含めて、ユーザーに帰属すべき色合いのあるものなので、できる限り「as is 」の状態で、他社に引き渡せるように、プライドを捨ててでも、事業譲渡先なりを探すのがベストでしょう。

    また、ユーザーに置かれては、その利用会社の財務状況や、そのサービスの収支状況、担当者のモチベーションの状況(開発日誌ブログなどの更新状況)なども、自衛として、気にすべきでしょうね。

    赤字を垂れ流しているサービス、担当にモチベーションがなく放置プレイになっているサービスは、「閉鎖」になる可能性が高いですから。

    事業者としても、日頃から「赤字を原因にした閉鎖」にならないよう、ユーザーメリットを配慮しながらも、積極的なマネタイズを図ることは権利ではなく、義務とも言えると思います。
    2009-05-01 21:24:53

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