USBウィルスの悲劇~このままでは、あなたも加害者に!? 職場を最大の危機に陥れてしまった3人の、恐怖の仮想事例
ケース2
今日だけだから… そのスキをついて忍び寄るウイルス感染&情報漏洩の恐怖
ここは某公立中学校の職員室。ひとりの若い教員がPCに向かって年度末の成績表を付ける作業を行っている。まもなく終電の時間だが、明日午前中までには終わらせなければならないこの作業はまったく終わる気配を見せない。仕方ない、家でやるか……、教員は引き出しからUSBメモリを取り出し、作業していた業務PCから、生徒の個人情報を含むファイルをいくつかコピーし、かばんに放り込んで帰宅の途についた。
本来なら業務ファイルを校外に持ち出すことはポリシーとして禁じられている。だが、この場合、教員にとって優先したのはポリシーよりも明日の〆切である。今夜がんばって作業してしまえば、この手間がかかる作業から解放される……、今日だけのことだから、ととくに罪悪感をもつことなく、帰宅した教員は自身のノートPCにUSBメモリを差し込んだ。
実はこの教員、ウイルス対策ソフトウェアのアップデートをもう1年以上していなかった。通常、ノートPCを購入するとウイルスソフトウェアがデフォルトでバンドルされているが、一定期間が過ぎると有料でアップデートしなければならない。ウイルス対策ソフトウェアに対価を支払うという行為に対して、なんとなく釈然としないものを感じていた教員は、「ま、大丈夫でしょ」と、ウイルス対策ソフトの期限が切れたPCでインターネット上のあらゆるサイトに1年以上、アクセスしていた。そのような感覚であるから、Windows Updateを定期的にかけて、最新のセキュリティパッチやフィックスをあてることもしていない。そして、当然のようにそこにはウイルスがしっかりと潜伏し、ボットネットの温床となっていた。
翌朝、教員は同じUSBメモリに作業を終えた成績表データをコピーして出勤、ふたたびUSBメモリを業務PCに接続、成績表をアップデートした。年度末の一番面倒な作業がこれでようやく終わったと深い安堵感に包まれたが、それはまたたくまにかき消されることになる。
このあとどうなった!?恐怖のダイジェスト
恐怖の報告その1:
数時間前まで作業していたファイルが流出!「成績表.zip」がネットの掲示板で話題に!!
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恐怖の報告その2:
自宅PCに潜んでいたウイルスが、まさかの感染拡大!大混乱に陥る校内ネットワーク
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SNSでも話題が拡散、ついに「お祭り状態」発生へ あまりの重圧に、教員は!?
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ところで問題の根本はどこに?現場の何が不十分だったのか?
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そして結末は!?
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