DocPlugは、単なるリモートアクセスツールではない。最大の特徴は、ファイルサーバー上のファイルをリモートで編集できる点にある。
これまでリモートアクセスが難しかったために、営業担当者が、社員がノートPCに大量のファイルを保管して持ち歩いたり、クラウド型オンラインストレージサービスを勝手に利用したり、といった状況は少なくなかった。しかし、ただリモートアクセスするだけでは、情報漏洩やコンプライアンス上の問題が発生しかねない。
その点、DocPlugなら、クライアントPCに導入した専用の常駐アプリが仮想ドライブになることで、クライアントとなるモバイルPCでシームレスにファイルを編集できる。編集したファイルは自動的にファイルサーバー上に反映され、ローカルには保存されない。
また、ファイルの閲覧だけなら、常駐アプリがなくても、スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスからブラウザ経由で利用可能になっている。
情報漏洩やコンプライアンスの面でニーズが高まる中、DocPlugであれば、従来の環境を活かしながら、安全なリモートワーク環境を構築できるのだ。
では最後に、大企業向けリモートソリューションとDocPlugを比較してみよう。結論から言えば、DocPlugであれば、既存のリモートソリューションとは異なるアプローチで、優れた効果を発揮するだろう。
例えば、デスクトップパソコンとアプリケーションなどを丸ごと仮想化する、仮想デスクトップ(VDI:Virtual Desktop Infrastructure)や、社内ネットワークへのセキュアな接続を可能にする仮想プライベートネットワーク(VPN: Virtual Private Network)が、大企業を中心に少しずつ広がっているが、大規模導入に伴うコストの上昇と、運用負荷の増大が予想される。一方、DocPlugなら、従来のWindowsファイルサーバーがそのまま利用でき、運用レベルもさほど変わらない。
また、オンラインストレージサービスと比較しても、自社ネットワーク内で運用できるDocPlugのメリットは大きい。
まずは、コストである。先日も、MicrosoftのオンラインストレージサービスOneDriveの提供方式の変更が発表された。無償プランが突然変更されるなど、将来的なオンラインストレージの運用コストが大きく変動する可能性があるのだ。これがDocPlugであれば、自社のWindowsファイルサーバーをオンプレミスで利用するので、運用コストはほとんど変動しない。
次は安全性である。ITスキルの高いスタッフの確保に悩む中堅・中小企業では、安全な運用についても考慮する必要があるだろう。数年前に、国交省で利用されていたGoogleグループが、すべてネットから閲覧できる設定になっていたという事件もあった。これも、DocPlugであれば、自社内ネットワークを利用するので、オープンなクラウドサービスとは異なり、自分たちでコントロールが可能になる。
そして、データの移行だ。オンラインストレージサービスでは、既存の膨大なファイルを移行させるという作業が必要になる。ファイルのアップロードのために、ハードディスク持ち込みに対応してくれるサービスもあるが、別のサービスに移行しようとすると、その通信トラフィックにまで課金されてしまう。だが、DocPlugであれば、既存のWindowsファイルサーバーを利用するのだから、ファイル移行の必要がない。
最後に、今後のサービス動向である。オンライストレージサービスは、同様のサービスが多いため、まだまだ統合・集約される可能性も見逃せない。一方、オンプレミスで利用するDocPlugであれば、このような影響は最小限に抑えられる。
ただし、DocPlugでは、リモートアクセスが可能なように社内ネットワークを設定する必要がある。最近ではセキュリティ機能を搭載した低価格ルーターが、シスコやソフォスから中堅・中小企業向けに販売されているので、これらを活用すれば、従来と比べてネットワークの運用負荷も低減できるだろう。
Windowsファイルサーバーを導入している企業であれば、無料で本格的にオンラインストレージ化できるリモートワークツール「DocPlug」の利用を検討してみてはどうだろうか。
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