続いて、3つのセッションが設けられ、トップバッターにSynologyで唯一の日本人社員という日本担当セールスマネージャーの田野久敏氏が立ち、最新製品やソリューションについて具体的に紹介した。
田野氏の講演は、無線による相互接続でWi-Fiの範囲を増強し、屋内における「接続できないポイント」をなくすメッシュネットワーク対応ルータ「Synology Mesh Router」からスタート。
1台の無線LANルータに対して最大7台まで連携して接続利用でき、マルチノードに対応。自動修復技術に対応し、1台にトラブルが発生してWi-Fi環境に穴ができると、自動的に他の機器と繋がってネットに接続できない機器をなくす。Wi-Fiだけでなく有線でもメッシュ同士の相互接続が可能だ。
また、「VPN PLUS」に新搭載された「リモートデスクトップ」機能も紹介した。VPN PLUSは、SynologyのルータをVPNサーバとして簡単な設定と高いセキュリティで利用可能になるWebVPN機能だ。
田野氏は最後に企業ユーザー向け新製品の「Synology Network Video Recorder NVR1218(以下、NVR1218)」と「VisualStation VS960HD(以下、VS960HD)」を紹介した。
NVR1218は、HDMI出力対応、PC不用で管理とライブ監視が可能なネットワークビデオレコーダー。VS960HDはSynologyのNASと組み合わせて使うことで、PCレスでライブビューや管理ツールなどの機能が利用可能になる手のひらサイズのデバイスだ。大量のカメラを一度に監視するテレビウォールの管理に適している。
セッション2は、NTTデータの荻野谷聡氏が講演した。荻野谷氏は、オールSSD RAID環境では、SSDの同時劣化による同時交換という課題があると指摘する。
意図的に1台のSSDにパリティを多く書き込み早く消耗させることで、SSDの劣化タイミングをずらしていくSynologyの「RAID F1」であれば、同時交換による業務の停滞やRAID崩壊の危険性を回避して、シームレスな運用が可能だと報告した。
セッション3では、アスクの児島雅之氏が登壇。Synology NASを取り巻くビジネス向けのさまざまな最新ソリューションについて解説した。
特にバックアップについて時間を割き、まずはWindowsとLinuxの双方でサーバ、PC、仮想マシンに対応するバックアップソリューション「Active Backup」を紹介。続いてデータの復元ポイントを作る「Snapshot Repication」に新たに用意された、ディスク使用量を時間軸で計算できる「Snapshot計算機」機能などに触れた。
最後はSynologyの提供する新しい仮想環境「Virtual Machine Manager(VMM)」を取り上げ、ネットワーク管理者が10人の新入社員の仮想環境を整えるという想定で、わずか数秒で作業が終わるデモを実演してみせた。
会場には製品やソリューションの展示コーナーも設けられていた。来場者は新製品を手に取ったり写真を撮影したりして、スタッフの説明を興味深そうに聞いていた。
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