CNET Japan Adobe SiteCatalystのケーススタディ:ユーザーインサイト
SaaS(ASP)形式のウェブ解析ソリューションである「AdobeR SiteCatalystR, powered by OmnitureR(以下、Adobe SiteCatalyst)」は、単なるシステム運用のためのウェブ解析ではなく、企業ごとに設定されるビジネスの目標と、その実現に貢献できるためのサイト運営を可能にする。そこで、ニュースを中心とするメディアサイトであるCNET Japanが、実際どのように Adobe SiteCatalystを活用しているかをマーケター目線で紹介していこう。最終回となる今回は、具体的な事例を見ていただこう。
アクセス方法と読みたい記事はライフスタイルに関係あるか?
CNET Japanはウェブサイト以外に、登録制のニュースレター、RSSフィード、Twitterで記事を配信している。これらアクセス方法によって、読まれる記事に違いはあるのだろうか。
CNET Japanではこれら複数のアクセス元を判別する方法として、ニュースレターとRSSフィードには、アクセス元を識別するためのパラメーターをURLに付与している。このパラメーターをAdobe SiteCatalystのプラグインを利用して変数に割り当て、ページネームや閲覧時間の変数とコリレーション(クロス集計)設定を行っている。
Twitterのパラメーター付与に関しては議論を重ねた。その結果、パラメーター付きURLの場合、パラメーターなしのURLとは別のユニークなURLとして扱われることから、パラメーターの付与を行っていない。そのためここで紹介するTwitterのデータはリファラーに「Twitter」が含まれるものを対象として集計している。なおリファラーと閲覧時刻変数はコリレーション設定をしていないため、Adobe SiteCatalystのデータウェアハウスから取得している。
このほかにも、読まれている記事の判別方法としてページネームのつけ方に工夫をしている。
ページネームにはページタイトルを採用しているのだが、プレフィックスでジャンル名を付与している。記事タイトルとジャンル名から、読まれている記事ジャンルの判断を可能にしているわけだ。では、アクセス方法によって読まれている記事を見てみよう。
ニュースレターからのアクセスでは、ニュース以外にスペシャルレポート、インタビュー、コラムなど、編集部が取材執筆した読み物系記事の人気が高いことが特徴となっていることがわかる。前出のアクセス時刻と併せて考えると、ニュースレターの読者は、オフィスから時間に余裕を持ってじっくり読んでいただいている様子がうかがえる。
RSSフィードからのアクセスでは、圧倒的にニュースとモバイル情報に集中している。このことから、RSSフィードからCNET Japanにアクセスする読者はリアルタイムに情報・ヒントを求めている読者像と想定できることと同時に、弊社でも人気のあるモバイル記事がRSSフィードからアクセスする読者に支持を得ていることもわかり、非常に興味深い。
Twitterからのアクセスでは、ブログを読むユーザーが多いほか、読者が二者択一で投票できるコンテンツの「CNETどっち?」や、編集部が出したお題に対して有識者が回答する「CNETオンラインパネルディスカッション」の参加型コンテンツが唯一ランクインしており、SNS住人に支持を得ていることがうかがえる。このように、ライフスタイルによってサイトにアクセスする方法が異なり、求めている記事の傾向も見えてくる。
インデックス
第1回:編集部が掲げるコンテンツ解析4つのポイント
2010/7/27 12:00
第2回:メディア企業での活用法
2010/8/10 12:00
第3回:ユーザーインサイト
2010/8/24 12:00
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