CNET Japan Adobe SiteCatalystのケーススタディ:ユーザーインサイト

アクセス方法と閲覧時刻は関係あるのか?

先程と同じく、ニュースレターRSSフィードTwitterからのアクセス方法によって閲覧されている時間帯に違いはあるのだろうか。

閲覧時刻

ニュースレターは朝7時からアクセスが増え始め、8時台のアクセスは7時台の10倍になり9時台でピークを迎えるが、この3時間のアクセス数がニュースレターからの全アクセス数の半数を占める。このデータからは、会社に出勤してメーラーを立ち上げ、朝1番にニュースをご覧いただいているという読者像が垣間見える。

このデータから弊社が起こすべきアクションは、ニュースレターを8時までに配信し終えることであるといえる。そうしないと機を逃してしまい、読者のみなさまに朝一番のニュースを届けられていないということになる。

次にRSSフィードTwitterの閲覧時刻をみてみよう。弊社のTwitterアカウントは@cnet_japanで、これはRSSフィードと同じ内容をTwitterで配信している、いわばbotのような存在である。RSSフィードTwitterはほぼ同時刻に配信しているが、閲覧時刻に違いはあるのだろうか。

RSSフィードTwitterの閲覧時刻の動線は似ているが、お昼時のアクセスにおいてRSSが12時がピークなのに対して、Twitterは11時から13時がピークと時間に幅があることと、20時から22時の時間帯にもアクセスが多いのが特徴といえる。

Twitterに関してはもう一つデータを見てもらおう。
CNET Japanは「CNET Japan mini」というiPhone(モバイルSafari)およびAndroid対応のサイトを用意しており、対応しているスマートフォンからのアクセスはユーザーエージェントを識別して、自動的にCNET Japan miniを表示している。そこで、スマートフォンからのアクセスは通勤途中や移動中が大半を占めるのではないか? と仮定して、Twitterからアクセスされた時刻を、CNET JapanとCNET Japan miniで比較したのが下のグラフである。

PC×mini

スマートフォンからのアクセスは8時と22時がピークであり、PCからのアクセスが昼時にピークになっているのとはまるで違う動きとなっている。これは仮定していたとおり、通勤や帰途など移動中のアクセスであることがうかがえる。

現在は記事のジャンルや公開時間を配信方法によって調整するようなことは行っていないが、情報過多時代に向かってターゲティング配信に取り組むことは、読者にとっても弊社にとっても効率的であるといえそうだ。

最後に

編集部のコンテンツ評価に続いて、メディア企業での活用法、ユーザーインサイトと3回にわたって紹介してきた「Adobe SiteCatalystのメディア企業での活用法」はいかがであっただろうか。
メディアは、記事の評価、広告販売の支援、ユーザービリティーと3方向にベクトルがあり、それぞれに指標を定めることが重要であり、また難しさでもある。今どの記事が盛り上がっているのか? というリアルタイム性から、長年の定点観測によって価値になる情報までとタイムレンジが広いことも、また特徴的である。新しい仕組みや技術の進化を続けるウェブに寄り添いながら、真理を科学的に導き出すのがウェブマーケティングなのかもしれない。

インフォメーション
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