CNET Japan編集部が掲げるコンテンツ解析4つのポイント

編集部の「こだわり」

さて、ここまで説明してきて唐突だが、読者のみなさんは「いい記事」とは何だと考えているだろうか。広告収入が主力であるオンラインメディアのビジネスから見れば、いい記事とはページビュー(PV)やユニークユーザー(UU)数の多い記事となるだろう。

しかし、編集部の業務から見れば、PVやUUが唯一無二の指標ではない。特にデイリーのメディアということを考慮した場合、「より早く、正確に、詳しく、世の中(業界やターゲットとする読者)にとって必要な情報を提供する」というのが編集部の役割であり、使命だと考えている。

これを実践できたかどうかを判断する指標のひとつが、PVであるというスタンスだ。この考え方は、「青臭い理想論で独りよがりのこと」と指摘する向きもあるかもしれないが、あくまでも指標のひとつとしてとらえないと、本来の使命からかけ離れてしまいかねない。PVをとりやすい内容の記事ばかりを全員が追いかけてしまうと、「必要な情報を提供する」ことがいいかげんになってしまう。それは、最終的にメディアの価値を下げていくことにつながっていくのだ。

CNET Japanでは、試行錯誤を繰り返し、さまざまな数値を分析して「記事の価値を最大限に高める」ということを追求するのはもちろん重要だが、その半面で編集部としての使命を念頭におき、メディアの価値を高めるということも常に重視しているのだ。

以上のように、今回は編集部の立場でAdobe SiteCatalystの活用を紹介した。PVは重要な指標のひとつだが、PVだけを追うのではなく、流入経路を含むAdobe SiteCatalystによるレポートをベースにさまざまな要素を加味し、さらに編集部の「こだわり」によってメディアの価値を高める努力を続けている。次回は、CNET Japanが実際どのようにAdobe SiteCatalystを活用しているかをマーケター目線で紹介する。具体的には、Adobe SiteCatalystの設計、取得したデータ、そのレポーティングについて紹介していこう。

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