CNET Japan編集部が掲げるコンテンツ解析4つのポイント

SaaS形式のウェブ解析ソリューションである「AdobeR SiteCatalyst, powered by Omniture(以下、Adobe SiteCatalyst)」は、単なるシステム運用のためのウェブ解析ではなく、企業ごとに設定されるビジネスの目標と、その実現に貢献するためのサイト運営を可能にする。そこで、ニュースを中心とするメディアサイトであるCNET Japanが、実際どのようにAdobe SiteCatalystを活用しているかを3回にわたって紹介していこう。今回はメディアの根幹ともいえるコンテンツ、記事を作成している編集部でのAdobe SiteCatalyst活用を取り上げよう。

CNET Japan編集部での4つの活用ポイント

CNET Japan

編集部は、CNET Japanだけで毎日30本以上の記事を掲載している。週間ではおよそ180本程度、月間では700本にもおよぶ。これだけの数の記事を執筆したり、編集しているわけだが、単純に成り行きで記事を掲載しているわけではない。編集部では、大きく分けて以下の4つがコンテンツを生み出すポイントとして挙げている。

  • (1)目標設定と実績
  • (2)記事、コンテンツの評価や分析
  • (3)編集者の評価
  • (4)コストの評価

(1)は、毎年年度のはじめに年間のコンテンツ企画やサービスなどを計画した上で、月次ベースでページビュー(PV)数やユニークユーザー数(UU)などの目標や予測を立てる。こうした目標や計画に沿ってコンテンツを生み出していくわけだが、季節的な変動要因も加味する。たとえば、「アップルのイベントがある月はこのぐらい数値が跳ね上がるだろう」といった具合だ。変動要因などが想定できるのは、後述する(2)の評価や分析をこれまで積み重ねてきた経験則があるためだ。

目標が達成できたかどうかの実績は、Adobe SiteCatalystを用いて主に週次と月次のレポートで計っている。このレポートの内容は、全体のPVとUUはもちろんのこと、特集やインタビューといった記事種別ごとのPV、記事のランキングとランキングされた記事の流入経路などが含まれている。

そこで、(2)の「評価や分析」が必要になるわけだが、基本的に記事の指標はPVが根幹となる。PVを見て読まれた記事、受けなかった記事の傾向をつかみ、想定していたこととの乖離を考えたり、コンテンツサイクルを策定する際の参考にしたりする。具体的には、想定したPVを達成できそうにないときや、減少が続くようなときは、新しい記事企画を打ち出したり、取り上げる記事ネタを変えるといった対策を講じることもある。

記事への流入経路は、トップページ経由、検索エンジン経由、他のウェブサイトやブログ経由、ニュースレター経由、RSSフィード経由、Twitter経由などがある。この流入経路を把握しておく必要があるのは、その経路によって読まれる記事の傾向が異なるためだ。この辺りは、次回以降に詳しく説明する。

また、週次や月次のレポートだけを頼りにしているわけではない。日ごとや時間ごとのデータも重要だ。どの時間帯に、どういった記事を掲載するとその価値を最大限に引き出せるか、また、トップ記事の入れ替えはいつ行うのが効果的なのかといったことは、試行錯誤を繰り返して身につくもの。つまり、手を打ったすぐ後にその効果を計ることも重要だ。このように、ほぼリアルタイムから長期間にわたりさまざまな角度で分析できるAdobe SiteCatalystによって、記事の価値を最大限に引き出す努力を日々積み重ねている。

(3)の「編集者の評価」に関しては少し後述するが、前提としてすべてをPVで評価するわけではない。編集者それぞれの役割分担やモチベーションを考える上で、さまざな数値も参考にしている。PVだけではなく、読者が送ってくれるメールの内容やブックマーク数とそのコメント内容、他のサイトやブログ、Twitterなどでの記事の評判なども併せて見ている。

(4)の「コストの評価」は、主に記事の外注費などを見るが、費用とPVなどの関係を分析し、適切なコストをかけているかどうかを判断する。

インフォメーション
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